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DESIGN LAB
RESEARCH / 01
WORLD CO-CREATION ATLAS
ATLAS / 学びの入口 / 仲間をつくる

8工程の実践教材 / 集まる人から、引き受ける人へ

STEP 03.

仲間をつくる

共創の相手を集めるだけでなく、役割、決める権限、参加条件、使える時間を合意する。実験後に残る仕事まで見通したチームをつくる。

READ.
TRY.
RETHINK.

知る。自分の案件で考える。
確かめて、また学び直す。

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8工程は、価値創造機能の中にあります。資源を持ち込み、働きかけ、直接の成果と利用者・地域の変化を分けて確かめます。4つの切り口の読み方 →

AFTER THIS LESSON

読んだ後、できること。

読む目安 14分 / 演習の時間は含みません

01

目的|人数ではなく、必要な仕事をそろえる

持ち帰る成果物は、役割・権限・工数・合意事項をまとめた一枚。企業、大学、行政、住民が集まっただけでは運営体制にならない。課題の知識、現場の運営、試作、評価、予算判断など、必要な働きが担われているかを確かめる。

OECDの参加指針は、人々がどの意思決定へ影響できるのかを明らかにし、提案の扱いを返すことを重視している。参加を求める前に、変えられること、変えられないこと、最終判断者を説明できる状態にする。

根拠:OECD・2022 / Government Digital Service / GOV.UK Service Manual・2023

02

進め方①|役割と権限を別々に書く

各作業に実行担当、最終判断者、相談相手、結果を知らせる相手を置く。実行担当と予算決裁者は同じとは限らない。判断者が複数のときは、意見が割れた場合の決め方も定める。関係者全員の同意を要する事項と、現場で変更できる事項を分ける。

必要な働き引き受ける仕事明示する権限・限界
案件の責任者目的・優先順位・採否を決める支出上限、継続・中止、責任の範囲
共創の調整担当募集、会議、対立の整理、約束の管理変更提案はできるが契約は誰が決めるか
現場の運営担当受付、紹介、例外対応、日々の改善危険時の停止、対応できない相談の引渡先
当事者・住民の検討者経験を伝え、案の影響を問い直すどの判断に参加し、異議をどう残せるか
試作・制作担当案内、サービスの流れ、道具をつくる変更可能範囲、品質確認の相手
調査・評価担当比較方法、記録、分析、結果の限界を示す不都合な結果も報告できる経路
予算・データ等の管理担当支払、記録保管、契約等の確認をつなぐ担当領域、承認者、専門家へ確認する条件

根拠:Government Digital Service / GOV.UK Service Manual・2023

03

進め方②|参加しやすさと、発言の扱いを設計する

参加の呼びかけに、目的、所要時間、謝礼・交通等の扱い、録音や資料公開の範囲、いつ何を返すかを書く。会議だけでなく、個別の聞き取り、電話、紙、代理の支援などを選べるようにする。支援を受けることと、調査に協力することを混同させない。

声の大きい人が決め続けないよう、まず各自の意見を集め、相違点を記録してから検討する。欠席者の考えを想像で補わず、未確認の立場として残す。提案を採用しない場合も、理由と次に見直せる条件を返す。

  • 『あなたが参加したことで、何が変えられると感じますか。』
  • 『参加しづらい時間・方法・関係性はありますか。』
  • 『記録に残したくないこと、公開してほしくないことはありますか。』
  • 『意見が使われたかを、どの方法で知りたいですか。』

根拠:OECD・2022

04

進め方③|名簿を作業表に変える

『週に協力できる』ではなく、準備、募集、実施、片付け、記録整理、結果返却、例外対応ごとに、回数×一回の時間×人数を見積もる。日々の運営と実験の追加仕事を分け、無償協力も時間として記録する。担当者の所属先がその時間を確保できるかまで確認する。

専任人数を先に決めず、必要な時間帯、同時に必要な技能、代替可能性から配置する。兼任はできるが、当日の受付と離れた場所の同行など、同時にできない仕事を一人に置かない。欠員時に開けない条件、縮小する範囲、応援を呼ぶ先を決める。

  • 会議出席だけを工数にしない。合意形成や個別連絡の時間も置く。
  • 毎週の利用可能時間から通常業務を引き、引受け可能な余力で計画する。
  • 緊急停止の判断者と、再開を認める判断者を決める。
  • 住民の協力は継続義務と見なさず、断る・休む・交代する方法を用意する。
05

記入例|窓口を開く前に、引渡先を決める

教育用の架空案件『ひだまり地区』では、地域団体を仮の運営候補、企画責任者を実験の判断者、空き店舗の所有者を場所の使用条件を確認する相手とする。既存相談窓口は紹介先の候補であり、紹介を受け入れる約束はまだ成立していない。実在の関係者の合意を示すものではない。

住民の検討者は案内の言葉と相談時の配慮を一緒に考える。学習者は調整担当に同席して議事と合意事項を記録し、指導者の確認後に結果返却を担当する。受付は相談内容を解決する専門家の役割と分け、対応範囲外の相談を引き渡す連絡先と不在時の手順が決まるまで実利用を始めない。

06

出口|小さな合意を、次の担当者が使える形にする

既存チームがある場合は、新しい協議体づくりを省いてよい。ただし担当者・予算・使用場所・公開範囲が変わったら合意を更新する。権限のない人の好意的な返事を、所属組織の承認と解釈しない。人数や所属の多様さから公平性や継続性を推定しない。

引継ぎは、連絡先を管理する責任者、役割表、作業量、当日手順、未合意事項、変更履歴、次回判断日。MIT D-LabとAalto Design Factoryの事例は『参加した人が何を担い、現場に何が残るか』という問いで読む。共創の華やかな場面だけでなく、準備と継続の仕事を探す。

WORKED EXAMPLE / 編集部による記入例

どこまで書けばよいか、例でつかむ。

以下は考え方を示す学習用の記入例です。実案件の実績・予算・合意を示すものではありません。

受益者・支払者・運営者・承認者
【教育用の架空案】受益者は支援先を探す住民。運営候補は地域団体。実験費の支払者・採用後の予算責任者は未定。所有者は場所の使用条件を確認する相手。
何を誰が決めるか
【架空の計画】当日の責任者は相談の秘密や安全を守れない場合に受付を止める。再開は企画責任者が改善確認後に判断する。
参加条件と意見への返答
【架空の計画】住民は対面・電話・紙を選べる。採否と理由を希望した方法で返す。公開可能な内容は別に確認する。
作業量と利用可能な時間
【架空の見積計画】募集、説明、設営、受付、記録、紹介先への確認、結果返却を作業表に置く。時間と配置人数は担当候補と確認後に記入する。
合意済み・未合意・先に必要な条件
【架空の状態】場所の使用、紹介の受入れ、支払、個人情報の扱いはすべて未合意。調整担当が条件を整理し、権限を持つ相手に確認する。
次の担当者に渡すもの
【架空の計画】運営候補へ受付台本、紹介手順、停止条件、未解決一覧を渡し、役割演習で受取りを確認する。学習者の担当は指導者が確認する。

YOUR WORKSHEET / 自分の案件で考える

引受けと権限を一枚にする

架空例の役割名は実際の担当者名に置き換え、本人と所属先が了承したかを別欄で確認する。

入力はこのブラウザに自動保存されます。ほかの端末への引き継ぎには「バックアップ」と「読み込み」を使ってください。共有する前に、個人情報や非公開情報が含まれていないか確認してください。

入力を待っています0 / 6項目を記入

同じ組織が複数を担う場合も、それぞれの立場を分けて書く。

記入例を参考にする

【教育用の架空案】受益者は支援先を探す住民。運営候補は地域団体。実験費の支払者・採用後の予算責任者は未定。所有者は場所の使用条件を確認する相手。

日々の変更、追加支出、データ公開、中止、再開の判断者と限界を記す。

記入例を参考にする

【架空の計画】当日の責任者は相談の秘密や安全を守れない場合に受付を止める。再開は企画責任者が改善確認後に判断する。

時間、方法、配慮、謝礼等、意見の使用範囲、返す日時・方法を記す。

記入例を参考にする

【架空の計画】住民は対面・電話・紙を選べる。採否と理由を希望した方法で返す。公開可能な内容は別に確認する。

作業ごとの回数×時間×人数を見積もり、通常業務、欠員、同時作業を確認する。

記入例を参考にする

【架空の見積計画】募集、説明、設営、受付、記録、紹介先への確認、結果返却を作業表に置く。時間と配置人数は担当候補と確認後に記入する。

場所、紹介先、予算、記録、成果の扱いについて、口頭・文書の別と確認者を書く。

記入例を参考にする

【架空の状態】場所の使用、紹介の受入れ、支払、個人情報の扱いはすべて未合意。調整担当が条件を整理し、権限を持つ相手に確認する。

引受人、資料、実演、確認日、代替担当を一組にする。

記入例を参考にする

【架空の計画】運営候補へ受付台本、紹介手順、停止条件、未解決一覧を渡し、役割演習で受取りを確認する。学習者の担当は指導者が確認する。

次の人に説明できるか、確かめる

記入済みの数は進捗の目安です。内容の妥当性や、実行の準備が整ったことを判定するものではありません。

DECISION / 次に何をするか

進む。変える。いったん止める。

以下はMDLによる判断の手掛かりです。担当者と当事者で確認し、判断した日と理由をシートに残してください。

進める条件

必要な働き、当面の稼働時間、判断権限、参加条件、未合意の扱いを共有できたら04または05の小さな試作へ進む。

戻って、変える条件

担い手の余力が足りない、受益と負担が偏る、紹介先が引き受けられない場合は提供範囲・配置・案を見直す。

保留・停止する条件

必要な責任者・現場の停止権限・安全な引渡先がない場合は、実利用者を受け入れる実験を始めない。仲間の数で補わない。

SOURCES / 原典を読む

根拠と、読み取れる範囲。

定義・資料に書かれたことと、教材としての整理・演習を区別しています。記入例と判断基準はMDLによる学習用の提案です。

OECD · 2022

OECD Guidelines for Citizen Participation Processes — Chapter 2 ↗

何が分かるか:参加が意思決定へ及ぼせる範囲、参加する人の選び方、意見の扱いと結果返却、参加過程の評価を確認できる。

読み取れる範囲・限界:公的機関の市民参加を主な対象とする。参加者がいることだけで代表性や公平性を証明するものではない。

確認箇所:Should I involve citizens?/Step 3: Identifying the relevant group of people to involve and recruiting participants/Step 8: Using citizen input and providing feedback/Step 9: Evaluating the participation process(2022-09-24)
関連工程:03 仲間をつくる / 06 現場で確かめる / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

Government Digital Service / GOV.UK Service Manual · 2023

What each role does in a service team ↗

何が分かるか:段階に応じた多職種の働きと、サービス責任者の意思決定権限・継続運営の責任を確認できる。

読み取れる範囲・限界:英国政府デジタルサービス向けの役割説明。地域拠点の必須職名、人数、標準工数、育成効果を示すものではない。

確認箇所:Roles your team must have/Service owner/Delivery manager/User researcher(2016公開、2023-11-06更新)
関連工程:03 仲間をつくる / 07 事業にする · 確認日:2026-09-27

European Network of Living Labs(ENoLL)/SCORE project · 2024

Living Lab Integrative Process Video Series ↗

何が分かるか:当事者と現場の文脈を踏まえ、試作・試験・実装・展開を反復的に扱う学習構成を確認できる。

読み取れる範囲・限界:閲覧したのは公開説明であり、講座動画を視聴したとは扱わない。沿岸都市等を含む元の文脈から、地域案件の効果や標準工程を断定しない。

確認箇所:公開講座紹介、Understanding the Living Lab Integrative Process、Prototype Stage、Test Stage、Implement Stage、Scale Up Stageの公開説明(2026-09-27確認)
関連工程:03 仲間をつくる / 05 現物をつくる / 06 現場で確かめる / 07 事業にする / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

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