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RESEARCH / 01
WORLD CO-CREATION ATLAS
WORLD CO-CREATION ATLAS / 07 事業にする / CASE 57

CASE 57 / フランス / パリ

Paris Oasis Courtyards

パリ・オアシス校庭

校庭の気候適応を、子どもの空間配分と改修後の手入れまで一体で考える。

熱を蓄える舗装中心の校庭を、緑、日陰、水、透水性のある土と多様な遊びの場へ転換する市の施策。設備の導入だけでなく、子どもや教職員が使い方を考える共同設計、地域への開放、改修後の教育実践を組み合わせる。全市施策と、欧州助成を受けた十校庭の先行プロジェクトの評価範囲を区別する。

公式サイトを見る ↗

都市・地域の実証 · 調査確認日 2026.09.28

パリのOASIS事業の現地計測センサーと説明表示。
現地の計測設備
PHOTO: Oliver H · 掲載元 ↗ · CC BY-SA 3.0 ↗
写真の詳細

2019年、Rue du Docteur-FinlayのOASIS事業計測機器。改修後の校庭全景ではなく、現地検証の設備を示す。
Sensor paris rue finlay.jpg · 2019-07-25 · 配信元の画像を使用。表示サイズのみ調整し、切り抜き・色変更なし。

LOCATION / 所在地
フランス・パリ
パリ市中心の代表位置。多数の学校を対象とする施策で、この点が校庭の位置ではない。
ESTABLISHED / 設立・開始
2018年に初期実験。欧州UIA連携事業は2019~2022年。
OPERATOR / 運営
パリ市の建築・学校関係部門と各学校。先行事業ではCAUE 75等が共同設計を支援し、LIED・Météo-France・Sciences Poが評価を分担。
ROLE / 主な工程
課題を捉える / 仲間をつくる / 現物をつくる / 現場で確かめる / 事業にする / 社会へ広げる

AT A GLANCE

この事例の要点。

概要をつかんでから、知りたい項目へ。

何をする場・制度?

熱を蓄える舗装中心の校庭を、緑、日陰、水、透水性のある土と多様な遊びの場へ転換する市の施策。

運営の仕組みを読む ↓

何を学べる?

校庭の気候適応を、子どもの空間配分と改修後の手入れまで一体で考える。

日本で活かす条件を読む ↓

どこまでわかっている?

公表された成果と、まだ確認できない点を分けて整理しています。

成果と根拠を確かめる ↓
対象単位
学校・公共空間施策
状況
継続運用先行事業終了後も市の施策は継続。2026年予算配分を確認。 · 2026-09-28

パリ市の校庭転換施策。全市展開と十校庭の欧州先行事業の成果範囲を分ける。

最初に読むポイント

子どもの案が施工と利用にどう反映されたかを追う。

子どもの提案を公共資産の設計へ渡す支援機能。

最初に読むポイント

緑化の面積だけでなく、使い方と管理の負担を評価する。

校庭の物理的変化と、教育・地域利用・手入れを一体で比較する。

どちらの入口でも、本文と根拠は同じです。最初に読むポイントだけを切り替えます。

VALUE CREATION / 価値が生まれる仕組み

この事例を、4つの切り口で。

公共資産である校庭に、学校の利用知、設計と施工、環境・社会評価を重ねる。子どもを完成品の利用者としてだけ扱わず、提案から改修後の使い方までをつなぐ。ただし改修費と毎日の手入れは異なる負担である。

I / INPUT

何を持ち込んでいるか。

活動の出発点となる資源と課題を分けて整理します。「自社」は、その場・制度を運営する組織を指します。

人的資本誰が、どんな力と責任を持ち寄るか
自社・運営組織

市の建築・学校関係者が校庭改修を調整。共同設計を支援する組織と、毎日の校庭を運用する学校を区別する。

公開資料で確認出典 1
他社・事業会社

設計・工事の調達先別の契約と費用は未確認。自然素材の導入を地元企業の利益増とは読み替えない。

公開資料では未確認
行政・公共機関

市が学校資産を改修し、欧州支援の先行事業を実施。2026年にも予算配分の継続を発表している。

公開資料で確認出典 1
スタートアップ

新興企業を育成する共通制度は確認していない。教育・公共空間の施策が主な比較単位である。

公開資料では未確認
アカデミア

LIED、Météo-France、Sciences Poが気候と社会の評価を分担。共同設計の実施過程も評価対象とする。

公開資料で確認出典 1
市民・利用者・現場

児童・生徒、教職員、保護者、近隣住民が提案や活動に関わる。学校ごとに参加条件が異なるため一律の決定権は仮定しない。

公開資料で確認出典 1

有形資産

場所・設備・実証環境

既存校庭を基盤に、緑、日陰、水、透水性のある地面、家具を再配置。敷地を新設せず日常の学校空間を変える。

公開資料で確認出典 1

関係資本

信頼・ネットワーク・導入先

学校と地域、設計支援者と技術職員の関係。授業内と地域開放の利用条件を調整することが継続運用の資源となる。

MDLの分析出典 1

金融資本

活動資金・投資・費用負担

市の整備予算と先行事業の欧州共同助成。補助が終わった後の全校の管理工数・追加費用の統一的把握は未確認。

MDLの分析出典 1

知的資本・データ

技術・知財・知識・標準

共同設計教材、利用計画、維持管理の資料、環境と社会の評価方法を公開。他校が方法を再利用するための出力でもある。

公開資料で確認出典 1

課題・ニーズ

誰の何を変えるのか

熱への適応と、限られた校庭を多様な子どもが使える配分を同時に扱う。緑化率だけではどちらの達成も説明できない。

MDLの分析出典 1

II / VALUE CREATION FUNCTIONS

資源を、どう価値へ変えるか。

以下は既存の8ステップへの編集上の対応づけです。各施設の公式な工程名や、全工程を自前で担うことを意味しません。

使い方を共同で描く

子どもと学校の大人が提案をつくり、共同設計を支援する組織が技術側へ接続する。提案の採否を追うことも参加評価の対象。

公開資料で確認出典 1

地面と日陰を改修する

校庭の土、水、植生、家具を組み合わせる。学校活動の安全性と維持を満たす具体的な整備へ進める。先行十校庭に限らず市の施策として整備を継続している。

公開資料で確認出典 1出典 2

教育と地域利用を調整する

学校での学びや遊びに加え、先行事業では広い地域利用へ進めた。開放の存在を全校・全時間の自由利用と誤解しない。

公開資料で確認出典 1

効果と手入れを点検する

気候と社会の両面を評価し、研究者は手入れの担い手の工夫と難しさも報告する。環境整備と維持能力を同時に更新する。

公開資料で確認出典 1

III / OUTPUT

直接、何が生まれたか。

試作品、データ、契約、標準、育成した人材など、活動から直接生まれたもの。

  1. 改修された校庭と共同設計・利用・維持管理のための資料。地域開放の運用は校庭ごとに確かめる必要がある。

    公開資料で確認出典 1
  2. 学校ごとの利用観察や参加過程の評価報告。評価対象校と全市の実施校を同じ母集団とは扱わない。

    公開資料で確認出典 1

IV / OUTCOME

その結果、何が変わったか。

実際の利用、行動、業務、事業、地域の変化。報告された変化と、施設の活動に帰属できる効果は区別します。

  1. 市の2025年インタビューは手入れを支える地域の協力が生まれたと報告する一方、管理は難しいとする。

    運営者・関係者の報告出典 1
  2. 全校での熱中症、長期学習効果、管理コストを対照群と比較した効果量は今回確認していない。

    公開資料では未確認

PROJECT IN FOCUS / 具体的な事例

FEDER/UIA OASIS先行校庭プロジェクト

確認できた段階:導入 調査確認日 2026-09-28

誰の課題を、どう扱ったか

全市施策の中の十校庭を対象とした2019~2022年の先行プロジェクト。

公開資料で確認出典 1

生まれたもの

共同設計を経た改修校庭と、社会・気候の評価資料。

公開資料で確認出典 1

確認できた変化

評価方法と報告の公開を確認。すべての校庭に同じ効果があるとは主張しない。

公開資料で確認出典 1

評価の限界:先行事業の結果を後続すべての校庭へ一般化できない。

DESIGN BACKWARDS FROM IMPLEMENTATION

社会実装から逆算して、
何を先に整えているか。

実証の先にある導入・運用・継続から、この事例の設計を読み解きます。原典で確認できる仕組みと、MDLの設計解釈・他地域へ応用するための提案を区別して読んでください。「提案」「未実施」と記す内容は、当地で実施済みの工夫ではありません。仕組みの存在と、全案件で成果が出たことも別に扱います。

01

利用と気候を二つの成果に置く

OASISは環境評価と社会的な利用評価を別の専門で実施する。涼しさだけでなく空間配分も追うため、改修効果を単一の緑化指標へ還元しない仕組みになっている。

MDLの分析出典 1
02

子どもの提案から設計へ渡す

共同設計の提案が最終案へどう反映されたかも評価対象になる。参加した人数ではなく設計への反映を追うことで、ワークショップと公共資産の変更の接続を確かめられる。

MDLの分析出典 1
03

手入れの実態が継続条件になる

2025年の研究者インタビューは保護者等による協力と維持の難しさを併記する。工事の完了と校庭を使い続ける能力の間に、日常の運営負担があることを示している。

MDLの分析出典 1

MORE DETAIL / 運営・根拠・応用

運営の全体像と、学びを深める資料。

費用負担、公表値、応用条件、写真・動画、原典を続けて確認できます。

01どう動かしているのか。

子どもと学校の大人による提案を技術設計へつなぎ、自然素材や植物、日陰、家具を組み合わせる。先行事業では工事後に地域住民を含む利用へ広げ、参加型の作業や利用ルールも扱った。評価は気候指標と社会的な利用変化を分担し、男女や年齢による空間配分を観察する。改修は完成写真で終わらず、学校の日常に適応する管理と教育実践が必要で、2025年の市の研究者インタビューも維持管理の難しさを認めている。

  1. 使い方を共同で描く
  2. 地面と日陰を改修する
  3. 教育と地域利用を調整する
  4. 効果と手入れを点検する

02誰が負担し、誰が担うか。

市の整備費と、先行十校庭に対する欧州FEDER/UIA共同助成。市の2026年予算発表はOasisへの継続配分を示すが、学校別総費用と手入れの負担額は未確認。

制度やプログラムの財源と、各参加企業・地域に発生する費用は同じではありません。公開範囲を超える案件別予算・契約条件は未確認です。

03確認できたこと。

確認した事実 2026-09-28

共同設計、十校庭先行事業、技術と利用の運用

読み取れる範囲:先行事業の評価を全校共通の効果とは扱わない。涼しさは場所・樹木・時刻で異なり、遊びの多様化や地域開放も運用条件に依存する。改修数は熱中症減少や学習成績改善の直接証拠ではない。

原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓
確認した事実 2026-09-28

欧州共同助成と社会・参加評価の方法

読み取れる範囲:先行事業の評価を全校共通の効果とは扱わない。涼しさは場所・樹木・時刻で異なり、遊びの多様化や地域開放も運用条件に依存する。改修数は熱中症減少や学習成績改善の直接証拠ではない。

原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓
MDL ANALYSIS

04日本で活かすなら。

設計提案:校庭の改修前に、授業中・休み時間・放課後の使われ方を観察する。児童の案がどの設計へ反映されたかを見える化し、散水、剪定、清掃、休日開放の担当と費用を工事予算と別に確保する。

05そのまま真似できないこと。

先行事業の評価を全校共通の効果とは扱わない。涼しさは場所・樹木・時刻で異なり、遊びの多様化や地域開放も運用条件に依存する。改修数は熱中症減少や学習成績改善の直接証拠ではない。

PROPOSAL / 未実施の検証案

06次に、何を確かめるか。

提案・未実施:一校で夏季の熱ストレス、年齢・性別別の滞在、手入れ工数を改修前後に測る。利用の偏りや管理の不足があれば、配置と担い手の分担を一学期ごとに見直す。

07現場を、写真と動画で。

冒頭写真:パリのOASIS事業の現地計測センサーと説明表示。

公式サイトで、写真・最新の活動を見る ↗

08原典を読む。

制度の説明と運営者による実績報告を区別しています。日付記載のない資料は、公表時点を確定できません。確認日は資料を確認した日であり、活動や成果が発生した日ではありません。

paris-oasis-courtyards-src01

Les cours oasis ↗

共同設計、十校庭先行事業、技術と利用の運用

Ville de Paris · 公表:日付記載なし
確認箇所:共同設計/先行事業/評価と維持資料 · 確認日:2026-09-28
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Cours d'écoles Oasis ↗

欧州共同助成と社会・参加評価の方法

Sciences Po LIEPP · 公表:日付記載なし
確認箇所:Descriptif/評価設計/Rapports · 確認日:2026-09-28
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Dans la quiétude des cours oasis ↗

十一校庭の研究と維持管理の課題

Ville de Paris · 公表:2025-07-02
確認箇所:研究者インタビュー · 確認日:2026-09-28
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Budget 2026 ↗

2026年の施策予算継続。決算とは別

Ville de Paris · 公表:2025-12-16
確認箇所:Transition sociale et écologique · 確認日:2026-09-28

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公式動画

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