I / INPUT
何を持ち込んでいるか。
活動の出発点となる資源と課題を分けて整理します。「自社」は、その場・制度を運営する組織を指します。
- 自社・運営組織
市の建築・学校関係者が校庭改修を調整。共同設計を支援する組織と、毎日の校庭を運用する学校を区別する。
公開資料で確認出典 1- 他社・事業会社
設計・工事の調達先別の契約と費用は未確認。自然素材の導入を地元企業の利益増とは読み替えない。
公開資料では未確認- 行政・公共機関
市が学校資産を改修し、欧州支援の先行事業を実施。2026年にも予算配分の継続を発表している。
公開資料で確認出典 1- スタートアップ
新興企業を育成する共通制度は確認していない。教育・公共空間の施策が主な比較単位である。
公開資料では未確認- アカデミア
LIED、Météo-France、Sciences Poが気候と社会の評価を分担。共同設計の実施過程も評価対象とする。
公開資料で確認出典 1- 市民・利用者・現場
児童・生徒、教職員、保護者、近隣住民が提案や活動に関わる。学校ごとに参加条件が異なるため一律の決定権は仮定しない。
公開資料で確認出典 1
有形資産
場所・設備・実証環境既存校庭を基盤に、緑、日陰、水、透水性のある地面、家具を再配置。敷地を新設せず日常の学校空間を変える。
関係資本
信頼・ネットワーク・導入先学校と地域、設計支援者と技術職員の関係。授業内と地域開放の利用条件を調整することが継続運用の資源となる。
金融資本
活動資金・投資・費用負担市の整備予算と先行事業の欧州共同助成。補助が終わった後の全校の管理工数・追加費用の統一的把握は未確認。
知的資本・データ
技術・知財・知識・標準共同設計教材、利用計画、維持管理の資料、環境と社会の評価方法を公開。他校が方法を再利用するための出力でもある。
課題・ニーズ
誰の何を変えるのか熱への適応と、限られた校庭を多様な子どもが使える配分を同時に扱う。緑化率だけではどちらの達成も説明できない。
II / VALUE CREATION FUNCTIONS
資源を、どう価値へ変えるか。
以下は既存の8ステップへの編集上の対応づけです。各施設の公式な工程名や、全工程を自前で担うことを意味しません。
III / OUTPUT
直接、何が生まれたか。
試作品、データ、契約、標準、育成した人材など、活動から直接生まれたもの。
IV / OUTCOME
その結果、何が変わったか。
実際の利用、行動、業務、事業、地域の変化。報告された変化と、施設の活動に帰属できる効果は区別します。
市の2025年インタビューは手入れを支える地域の協力が生まれたと報告する一方、管理は難しいとする。
運営者・関係者の報告出典 1全校での熱中症、長期学習効果、管理コストを対照群と比較した効果量は今回確認していない。
公開資料では未確認
PROJECT IN FOCUS / 具体的な事例
FEDER/UIA OASIS先行校庭プロジェクト
確認できた段階:導入 調査確認日 2026-09-28
誰の課題を、どう扱ったか
全市施策の中の十校庭を対象とした2019~2022年の先行プロジェクト。
生まれたもの
共同設計を経た改修校庭と、社会・気候の評価資料。
確認できた変化
評価方法と報告の公開を確認。すべての校庭に同じ効果があるとは主張しない。
評価の限界:先行事業の結果を後続すべての校庭へ一般化できない。
DESIGN BACKWARDS FROM IMPLEMENTATION
社会実装から逆算して、
何を先に整えているか。
実証の先にある導入・運用・継続から、この事例の設計を読み解きます。原典で確認できる仕組みと、MDLの設計解釈・他地域へ応用するための提案を区別して読んでください。「提案」「未実施」と記す内容は、当地で実施済みの工夫ではありません。仕組みの存在と、全案件で成果が出たことも別に扱います。
利用と気候を二つの成果に置く
OASISは環境評価と社会的な利用評価を別の専門で実施する。涼しさだけでなく空間配分も追うため、改修効果を単一の緑化指標へ還元しない仕組みになっている。
子どもの提案から設計へ渡す
共同設計の提案が最終案へどう反映されたかも評価対象になる。参加した人数ではなく設計への反映を追うことで、ワークショップと公共資産の変更の接続を確かめられる。
手入れの実態が継続条件になる
2025年の研究者インタビューは保護者等による協力と維持の難しさを併記する。工事の完了と校庭を使い続ける能力の間に、日常の運営負担があることを示している。
MORE DETAIL / 運営・根拠・応用
運営の全体像と、学びを深める資料。
費用負担、公表値、応用条件、写真・動画、原典を続けて確認できます。
01どう動かしているのか。
子どもと学校の大人による提案を技術設計へつなぎ、自然素材や植物、日陰、家具を組み合わせる。先行事業では工事後に地域住民を含む利用へ広げ、参加型の作業や利用ルールも扱った。評価は気候指標と社会的な利用変化を分担し、男女や年齢による空間配分を観察する。改修は完成写真で終わらず、学校の日常に適応する管理と教育実践が必要で、2025年の市の研究者インタビューも維持管理の難しさを認めている。
- 使い方を共同で描く
- 地面と日陰を改修する
- 教育と地域利用を調整する
- 効果と手入れを点検する
02誰が負担し、誰が担うか。
市の整備費と、先行十校庭に対する欧州FEDER/UIA共同助成。市の2026年予算発表はOasisへの継続配分を示すが、学校別総費用と手入れの負担額は未確認。
制度やプログラムの財源と、各参加企業・地域に発生する費用は同じではありません。公開範囲を超える案件別予算・契約条件は未確認です。
03確認できたこと。
04日本で活かすなら。
設計提案:校庭の改修前に、授業中・休み時間・放課後の使われ方を観察する。児童の案がどの設計へ反映されたかを見える化し、散水、剪定、清掃、休日開放の担当と費用を工事予算と別に確保する。
05そのまま真似できないこと。
先行事業の評価を全校共通の効果とは扱わない。涼しさは場所・樹木・時刻で異なり、遊びの多様化や地域開放も運用条件に依存する。改修数は熱中症減少や学習成績改善の直接証拠ではない。
06次に、何を確かめるか。
提案・未実施:一校で夏季の熱ストレス、年齢・性別別の滞在、手入れ工数を改修前後に測る。利用の偏りや管理の不足があれば、配置と担い手の分担を一学期ごとに見直す。
07現場を、写真と動画で。
冒頭写真:パリのOASIS事業の現地計測センサーと説明表示。
公式サイトで、写真・最新の活動を見る ↗