MDL.MOBILITY
DESIGN LAB
RESEARCH / 01
WORLD CO-CREATION ATLAS
WORLD CO-CREATION ATLAS / 07 事業にする / CASE 43

CASE 43 / 日本 / 高松市

高松丸亀町商店街再開発

高松丸亀町商店街再開発

土地所有を残して利用権と店舗構成を調整し、街区の成果と中心市街地全体の変化を分けて測る。

丸亀町の再開発は、土地を全面買収するのではなく地権者の所有を保ち、長期の定期借地を通じて商業・住宅・コミュニティ機能を組み直す事例である。A街区の契約条件を商店街全域へ無条件に一般化せず、高松の中心市街地活性化計画とも別の対象として扱う。

公式サイトを見る ↗

都市・地域の実証 · 調査確認日 2026.09.28

高松丸亀町商店街の街路空間。
対象商店街の実景
PHOTO: Asturio Cantabrio / Wikimedia Commons · 掲載元 ↗ · CC BY-SA 4.0 ↗
写真の詳細

高松丸亀町商店街(2021年8月)。
Marugamemachi Shopping Street 2021-08 ac (5) · 2021-08 · 配信元の画像を使用。表示サイズのみ調整し、切り抜き・色変更なし。

LOCATION / 所在地
日本・高松市
丸亀町壱番街の概略代表座標。地区境界や路線の全範囲を示すものではない。
ESTABLISHED / 設立・開始
1994年度の基本計画を経てA街区2006年11月竣工。
OPERATOR / 運営
民間地権者、権利者出資法人等がA街区の権利・運営を構成し、高松市が市街地再開発・中心市街地政策を担う。
ROLE / 主な工程
課題を捉える / 仲間をつくる / 現物をつくる / 現場で確かめる / 事業にする

AT A GLANCE

この事例の要点。

概要をつかんでから、知りたい項目へ。

何をする場・制度?

丸亀町の再開発は、土地を全面買収するのではなく地権者の所有を保ち、長期の定期借地を通じて商業・住宅・コミュニティ機能を組み直す事例である。

運営の仕組みを読む ↓

何を学べる?

土地所有を残して利用権と店舗構成を調整し、街区の成果と中心市街地全体の変化を分けて測る。

日本で活かす条件を読む ↓

どこまでわかっている?

公表された成果と、まだ確認できない点を分けて整理しています。

成果と根拠を確かめる ↓
対象単位
地区
状況
複数段階出典掲載時点の再開発の仕組みと2017年度までの中心市街地指標を確認。2026年度の全施設稼働・収支は未確認。 確認日(asOf)は資料を閲覧した日であり、現況調査の実施日ではない。 · 2026-09-28

主な機構は丸亀町A街区。中心市街地計画の区域全体は反証用の別境界であり同一母集団ではない。

最初に読むポイント

所有権と使用権を分けた合意形成を学び、街区評価と中心市街地評価を二層で設ける。

土地所有を残して利用権と店舗構成を調整し、街区の成果と中心市街地全体の変化を分けて測る。

どちらの入口でも、本文と根拠は同じです。最初に読むポイントだけを切り替えます。

VALUE CREATION / 価値が生まれる仕組み

この事例を、4つの切り口で。

細分化された所有を保持しながら長期使用権をまとめ、テナント構成の調整と住宅供給へ渡す。契約の成立、営業の継続、中心市街地の回復という異なる段階を分離する。

I / INPUT

何を持ち込んでいるか。

活動の出発点となる資源と課題を分けて整理します。「自社」は、その場・制度を運営する組織を指します。

人的資本誰が、どんな力と責任を持ち寄るか
自社・運営組織

民間地権者、権利者出資法人等がA街区の権利・運営を構成し、高松市が市街地再開発・中心市街地政策を担う。

公開資料で確認出典 1出典 2
他社・事業会社

地権者と権利者出資法人、共同出資会社等。個々の商業経営と土地所有は同一ではない。

公開資料で確認出典 1出典 2
行政・公共機関

高松市が基本計画と中心市街地の評価を行う。

公開資料で確認出典 1出典 2
スタートアップ

新規事業の担い手は確認できるが、資本形態や全社の現在の存続状況は未確認。

公開資料では未確認
アカデミア

学術機関の正式な意思決定権、継続的な資金負担、評価データへのアクセスは未確認。

公開資料では未確認
市民・利用者・現場

地権者、居住者、買物客は異なる利害を持つ。地権者同意が非地権者住民の代表参加を意味するわけではない。

MDLの分析出典 1出典 2

有形資産

場所・設備・実証環境

A街区の土地、商業床、住宅、コミュニティ用途の複合建物。

公開資料で確認出典 1出典 2

関係資本

信頼・ネットワーク・導入先

土地継続所有を望む地権者と、出店可能な条件を必要とするテナントを長期借地で接続する。延長の高い同意条件は関係の維持も要求する。

MDLの分析出典 1出典 2

金融資本

活動資金・投資・費用負担

A街区の事業費(建設費)は約69億円。一般定期借地62年、店舗賃料は売上歩合制。証券化併用と公的再開発制度を用いるが、現在の公私負担内訳・修繕積立は未確認。

公開資料で確認出典 1出典 2

知的資本・データ

技術・知財・知識・標準

借地期間、売上歩合賃料、延長同意条件という契約設計が資源になる。別地区への適用には権利関係と需要の再調査が必要。

MDLの分析出典 1出典 2

課題・ニーズ

誰の何を変えるのか

細分化された土地と店舗の意思決定を調整し、商業・居住機能を更新したい。

MDLの分析出典 1出典 2

II / VALUE CREATION FUNCTIONS

資源を、どう価値へ変えるか。

以下は既存の8ステップへの編集上の対応づけです。各施設の公式な工程名や、全工程を自前で担うことを意味しません。

土地と事業を分ける

地権者が所有を保持し、長期利用権を事業へ渡す。買収原資だけでなく合意形成と契約終了時の扱いが実装条件になる。

MDLの分析出典 1出典 2

賃料と用途を調整する

店舗は売上歩合制とされる。商業需要に応じた調整の可能性はあるが、契約ごとの最低保証や損失分担、現在の実効賃料は未確認である。

MDLの分析出典 1出典 2

広域評価で反証する

高松市中心市街地の最終評価には目標未達が残る。成功物件だけを抜き出さず、区域・期間の異なる指標を分けて示すことが評価の基本になる。

MDLの分析出典 1

III / OUTPUT

直接、何が生まれたか。

試作品、データ、契約、標準、育成した人材など、活動から直接生まれたもの。

  1. A街区に商業・住宅・コミュニティ用途を含む再開発建物を整備。

    公開資料で確認出典 1出典 2
  2. 整備・開業・参加機会は成果物として数え、営業利益、継続雇用、住民の生活改善とは別に評価する。

    MDLの分析出典 1出典 2

IV / OUTCOME

その結果、何が変わったか。

実際の利用、行動、業務、事業、地域の変化。報告された変化と、施設の活動に帰属できる効果は区別します。

  1. 市の2017年評価では中心市街地の3指標はいずれも目標未達である。

    運営者・関係者の報告出典 1
  2. 広域指標の未達を丸亀町だけの失敗とも、個別街区の稼働を中心市街地全体の成功とも扱えない。比較群による純効果は未確認。

    MDLの分析出典 1出典 2

PROJECT IN FOCUS / 具体的な事例

高松丸亀町商店街再開発

確認できた段階:複数段階 調査確認日 2026-09-28

誰の課題を、どう扱ったか

細分化された所有を保持しながら長期使用権をまとめ、テナント構成の調整と住宅供給へ渡す。契約の成立、営業の継続、中心市街地の回復という異なる段階を分離する。

MDLの分析出典 1出典 2

生まれたもの

A街区に商業・住宅・コミュニティ用途を含む再開発建物を整備。

公開資料で確認出典 1出典 2

確認できた変化

市の2017年評価では中心市街地の3指標はいずれも目標未達である。

運営者・関係者の報告出典 1

評価の限界:A街区の現在の営業利益、賃料・公共支援の内訳、長期修繕負担、住民への分配効果は未確認。

DESIGN BACKWARDS FROM IMPLEMENTATION

社会実装から逆算して、
何を先に整えているか。

実証の先にある導入・運用・継続から、この事例の設計を読み解きます。原典で確認できる仕組みと、MDLの設計解釈・他地域へ応用するための提案を区別して読んでください。「提案」「未実施」と記す内容は、当地で実施済みの工夫ではありません。仕組みの存在と、全案件で成果が出たことも別に扱います。

01

所有継続の条件から利用権を組み直す

観測された工夫:A街区は地権者の土地継続所有を保つ一般定期借地62年と店舗の売上歩合賃料を組み合わせた。土地を購入する案ではなく、出店可能な利用条件と長期の権利合意から建物・用途へ戻る仕組みである。他街区の契約にそのまま広げない。

MDLの分析出典 1
02

負担と権限を契約へ落とす

移植時は建設と運営の負担を分け、清掃・安全・修繕・撤退時の責任を契約で確かめる。未確認の費用をゼロとして収支を作らない。

MDLの分析出典 1出典 2
03

評価して次の投資を決める

未実施の検証案:運営者と市が街区別入居・売上・維持費を広域の空き店舗率と並べ、周辺からの移転と純増を分けて年度ごとに確認する。 利用と負担が両立すれば継続、片方のみなら運営変更、維持負担が上限を超えれば拡張を停止する。

MDLの分析出典 1出典 2

MORE DETAIL / 運営・根拠・応用

運営の全体像と、学びを深める資料。

費用負担、公表値、応用条件、写真・動画、原典を続けて確認できます。

01どう動かしているのか。

A街区は約3,200㎡の敷地に商業・住宅・コミュニティ用途を導入した。国土交通省資料では一般定期借地期間を62年とし、民間地権者が土地を持ち続け、権利者出資法人等が賃借人となる。店舗の売上歩合賃料は、固定的な土地価格をそのまま出店負担へ転嫁しないための調整として読める。契約満了後の延長は95%の地権者同意を条件に30年を限度とする。高松市の第2期中心市街地計画はより広い区域・多数事業を含み、2017年評価で空き店舗率、休日通行量、人口比率の目標に届かなかった。個別街区の稼働と広域政策の成否を混同しないことが重要である。

  1. 地権者の所有継続と利用再編を調整
  2. 借地・賃料・延長条件を契約化
  3. 商業・住宅等を街区で整備
  4. 街区収支と広域指標を別々に評価

02誰が負担し、誰が担うか。

A街区の事業費(建設費)は約69億円。一般定期借地62年、店舗賃料は売上歩合制。証券化併用と公的再開発制度を用いるが、現在の公私負担内訳・修繕積立は未確認。

制度やプログラムの財源と、各参加企業・地域に発生する費用は同じではありません。公開範囲を超える案件別予算・契約条件は未確認です。

03確認できたこと。

確認した事実 2026-09-28確認

A街区は62年定期借地、店舗売上歩合賃料、建設費約69億円。

読み取れる範囲:広域指標の未達を丸亀町だけの失敗とも、個別街区の稼働を中心市街地全体の成功とも扱えない。比較群による純効果は未確認。

原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓
運営者の報告 2017年

2017年中心市街地評価は空き店舗率17.8%、休日通行量118,567人、人口比率4.8%で各目標未達。

読み取れる範囲:広域指標の未達を丸亀町だけの失敗とも、個別街区の稼働を中心市街地全体の成功とも扱えない。比較群による純効果は未確認。

原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓
MDL ANALYSIS

04日本で活かすなら。

所有権と使用権を分けた合意形成を学び、街区評価と中心市街地評価を二層で設ける。

05そのまま真似できないこと。

広域指標の未達を丸亀町だけの失敗とも、個別街区の稼働を中心市街地全体の成功とも扱えない。比較群による純効果は未確認。

PROPOSAL / 未実施の検証案

06次に、何を確かめるか。

運営者と市が街区別入居・売上・維持費を広域の空き店舗率と並べ、周辺からの移転と純増を分けて年度ごとに確認する。

07現場を、写真と動画で。

冒頭写真:高松丸亀町商店街の街路空間。

公式サイトで、写真・最新の活動を見る ↗

08原典を読む。

制度の説明と運営者による実績報告を区別しています。日付記載のない資料は、公表時点を確定できません。確認日は資料を確認した日であり、活動や成果が発生した日ではありません。

takamatsu-marugamemachi-src01

定期借地権の事例:高松丸亀町商店街A街区 ↗

借地62年、売上歩合賃料、建設費、延長条件

国土交通省 · 公表:更新日記載なし
確認箇所:概要・補足説明 · 確認日:2026-09-28
takamatsu-marugamemachi-src02

第2期中心市街地活性化基本計画・最終フォローアップ ↗

空き店舗率、休日通行量、人口比率の未達

高松市 · 公表:2017年度評価
確認箇所:目標指標表(検索索引で照合) · 確認日:2026-09-28

FROM THIS CASE TO YOUR PROJECT

読んだ事例を、自分の計画へ。

公式動画

動画が再生できない場合は、各項目の「公式サイトで見る」をご利用ください。