I / INPUT
何を持ち込んでいるか。
活動の出発点となる資源と課題を分けて整理します。「自社」は、その場・制度を運営する組織を指します。
- 自社・運営組織
市の関係部署と地区が市民側の提案や活動を扱う。制度を運用する行政と、実際の活動を担う協定主体の責任を分ける。
公開資料で確認出典 1- 他社・事業会社
企業を含む地域主体の関与は制度の沿革に記載されるが、現行協定すべての企業負担や報酬は確認していない。
公開資料で確認出典 1- 行政・公共機関
市は新しい協働の規則を定め、支援と共同企画・評価の枠組みを提供する。条例に書いたことと現場の実施能力は別に点検する。
公開資料で確認出典 1- スタートアップ
スタートアップ専用の育成・投資制度を比較対象にはしていない。関与実績の全体像は未確認。
公開資料では未確認- アカデミア
大学を全協定に共通する必須の主体とする根拠は確認していない。個別評価での参加は別途確認が必要。
公開資料では未確認- 市民・利用者・現場
団体、非公式グループ等の市民主体。登録団体に限定しない方向を新規則が示すが、参加機会の公平な実現は別の成果である。
公開資料で確認出典 1
有形資産
場所・設備・実証環境広場、道路、緑地、学校空間、建物等が協働対象になり得る。対象は物的な空間だけに限定されない。
関係資本
信頼・ネットワーク・導入先市と市民が活動内容と方法について合意する関係。協定を入口に責任を明確化するが、市民への全面移管とは限らない。
金融資本
活動資金・投資・費用負担公共不動産・空間の共同利用等も支援手段。現金以外の資源と市民の時間を費用として把握する必要がある。
知的資本・データ
技術・知財・知識・標準規則、協定の記録、公開データ、モニタリングという制度知。旧規則と新規則の適用時点を取り違えない。
課題・ニーズ
誰の何を変えるのか市民の自発性を支援しながら、公共性と責任の所在を維持する課題。行政の不足分を無条件に無償活動へ移さない設計が必要。
II / VALUE CREATION FUNCTIONS
資源を、どう価値へ変えるか。
以下は既存の8ステップへの編集上の対応づけです。各施設の公式な工程名や、全工程を自前で担うことを意味しません。
共通利益の対象を決める
物的・非物的・デジタルの資源を対象とする。何を誰のために維持・改善するのかを特定し、協働の範囲を決める。
提案を協定へ落とす
Pattoは介入内容と実施方法を市と市民が合意する文書。単なる賛同の収集ではなく実行条件をつくる仕組みとして読む。
資金以外の支援も組む
新規則は公共空間の共同利用など支援の手段を整理する。市民の活動と行政の資源を接続することが制度の機能となる。
成果を共同で点検する
新規則はモニタリングとデータの共有を位置づける。ただし規定があることを、全協定の独立評価が完了した証拠とはしない。
III / OUTPUT
直接、何が生まれたか。
試作品、データ、契約、標準、育成した人材など、活動から直接生まれたもの。
IV / OUTCOME
その結果、何が変わったか。
実際の利用、行動、業務、事業、地域の変化。報告された変化と、施設の活動に帰属できる効果は区別します。
協定全体の継続率、公共空間の品質、担い手の負担、参加者以外への便益について比較可能な効果は未確認。
公開資料では未確認
PROJECT IN FOCUS / 具体的な事例
Patti di collaborazioneの制度運用
確認できた段階:複数段階 調査確認日 2026-09-28
誰の課題を、どう扱ったか
2014年の規則から2023年の新しい共同管理枠組みへ更新した市民協働制度。
生まれたもの
協働協定と公開情報、参加・支援・評価を位置づける規則。
確認できた変化
制度更新は確認できるが、全協定の長期成果は未確認。
評価の限界:法制度の採用を生活改善の因果証拠としない。
DESIGN BACKWARDS FROM IMPLEMENTATION
社会実装から逆算して、
何を先に整えているか。
実証の先にある導入・運用・継続から、この事例の設計を読み解きます。原典で確認できる仕組みと、MDLの設計解釈・他地域へ応用するための提案を区別して読んでください。「提案」「未実施」と記す内容は、当地で実施済みの工夫ではありません。仕組みの存在と、全案件で成果が出たことも別に扱います。
協定で実行条件を固定する
市と市民が介入内容と方法を合意するPattoが、参加意思を実行単位へ変える。公共空間で何をするかだけでなく、どのように行うかが文書化される点に制度の機能がある。
参加主体と支援を同時に広げる
新規則は従来の登録要件を見直し、公共空間の共同利用等の支援手段を位置づけた。入口を広げる変更と、活動を可能にする資源を同じ制度で扱う構造として読める。
公開と評価を制度に戻す
協定データの公開と、新規則のモニタリング方針が、活動を把握する基盤になる。ただしこの基盤の存在から全協定の継続率や市民負担の公平性を推定できない。
MORE DETAIL / 運営・根拠・応用
運営の全体像と、学びを深める資料。
費用負担、公表値、応用条件、写真・動画、原典を続けて確認できます。
01どう動かしているのか。
市民と行政が共通利益のために行う活動の内容・方法をPatto di Collaborazioneに落とす。2023年からの新規則は、旧来の登録団体要件を見直し、多様な市民主体への支援、共同での企画と実施、成果のモニタリングを制度の中へ位置づけた。協定データの公開は対象を把握する入口になるが、登録された件数が現在も活動している件数や成果の大きさを表すわけではない。行政業務の単純な無償置換と、住民の発意を支える協働を区別して読む。
- 共通利益の対象を決める
- 提案を協定へ落とす
- 資金以外の支援も組む
- 成果を共同で点検する
02誰が負担し、誰が担うか。
市の支援には資金だけでなく公共不動産・空間の共同利用などを含む。協定ごとの現金負担、無償労働、保険や資材費を一律に確定できる資料は未確認。
制度やプログラムの財源と、各参加企業・地域に発生する費用は同じではありません。公開範囲を超える案件別予算・契約条件は未確認です。
03確認できたこと。
04日本で活かすなら。
設計提案:小さな緑地管理から始める場合も、対象、活動、期間、資材、費用、安全責任、変更・終了の手続きを短い合意書にする。活動できない住民の利用権が狭まらないよう、開放性と苦情への対応を含める。
05そのまま真似できないこと。
旧規則の紹介ページは制度の沿革にのみ使い、新規則の現行運用と区別する。公開協定の存在から市民参加の公平性や公共負担の削減を推定できない。全協定の継続率や成果評価は未確認。
06次に、何を確かめるか。
提案・未実施:一つの協定で半年間の作業工数、行政支援、利用者の変化を記録する。担い手が固定され負担が偏るなら参加支援を追加し、継続困難なら協定を変更・終了できるようにする。
07現場を、写真と動画で。
冒頭写真:BolognaのGiardino Savioliを入口から望む。
公式サイトで、写真・最新の活動を見る ↗