I / INPUT
何を持ち込んでいるか。
活動の出発点となる資源と課題を分けて整理します。「自社」は、その場・制度を運営する組織を指します。
- 自社・運営組織
藝大の学内横断の教員、研究者、学生、運営職員。GEIDAI PARKは一つの建物名に限定せず、2023年4月から大学の専門分野を横断する研究連携基盤として位置づける。
公開資料で確認出典 1- 他社・事業会社
- 行政・公共機関
都市活動には地域団体や行政と関係する事業も含まれるが、今回の社会連携講座で特定行政部署が恒常的な実装責任者を担うことは公表資料では未確認。国の研究力支援事業と個別案件の権限・予算は分けて扱う。
公開資料では未確認- スタートアップ
起業や新事業は研究領域に含むものの、この講座の共同運営や主要実装者として確認できる特定スタートアップは未確認。企業一般をスタートアップに数えない。
公開資料では未確認- アカデミア
藝大の専門分野に加え、東京科学大学との医歯学・理工学連携。2024〜2025年度は継続1件を含む延べ12件の共同研究課題を採択したと2025年の大学記事が報告する。
公開資料で確認出典 1- 市民・利用者・現場
大手町・丸の内・有楽町の働く人、来街者、居住者等が都市活動の接点になる。レジデンス、衣服を介した活動、演奏等では、作品を鑑賞する以外の関わり方も試す。
公開資料で確認出典 1
有形資産
場所・設備・実証環境大学のアーカイブ、作品・楽器・資料、制作環境に、都心の公開空間や会場を組み合わせる。2026年8月には三菱一号館美術館で大学所蔵のSPレコードと蓄音機を使う演奏企画を実施。
関係資本
信頼・ネットワーク・導入先金融資本
活動資金・投資・費用負担I LOVE YOUの2026年公募はテーマ別支援で、ArtDX最大50万円、企業の社会課題枠最大30万円、TOKYO WELL CITY最大70万円等を提示。社会連携講座の総事業費や終了後の恒常財源は別途未確認。
知的資本・データ
技術・知財・知識・標準ケア&コミュニケーション、ArtDX、創造的アーカイブ、キュレーション、芸術教育・リベラルアーツ、アートビジネスの6研究領域。芸術を完成品の供給だけでなく、問い方や関係をつくる知として扱う。
課題・ニーズ
誰の何を変えるのか企業・地域の課題と、制作する人の継続的な活動機会を同時に扱う。都心型研究は都市の創造性やウェルビーイングを目標にするが、目標自体を既に実証済みの効果とみなさない。
II / VALUE CREATION FUNCTIONS
資源を、どう価値へ変えるか。
以下は既存の8ステップへの編集上の対応づけです。各施設の公式な工程名や、全工程を自前で担うことを意味しません。
III / OUTPUT
直接、何が生まれたか。
試作品、データ、契約、標準、育成した人材など、活動から直接生まれたもの。
IV / OUTCOME
その結果、何が変わったか。
実際の利用、行動、業務、事業、地域の変化。報告された変化と、施設の活動に帰属できる効果は区別します。
大学の資料や人材が都市の実際の場所で使われ、共同活動を継続できる基盤が形成されている。ただし確認できるのは活動・連携の成立であり、都市の創造性や住民の幸福の持続的向上を示す評価ではない。
治療支援アプリ等について、患者の改善、利用継続、制度導入、事業化を示す公開結果は未確認。研究採択と試作をアウトカムとして膨らませない。
公開資料では未確認
PROJECT IN FOCUS / 具体的な事例
都心型アートセンター機能の検証と実践/THE WAY OF
確認できた段階:実証 調査確認日 2026-09-28
誰の課題を、どう扱ったか
2024年11月1日〜2027年10月31日の社会連携講座。大手町・丸の内・有楽町等を場に、藝大と三菱地所がアートを核とする都市の創造性と継続条件を研究する。
生まれたもの
レジデンス、衣服・音楽の実践などを実施。大学資産や都市の場所を使う活動と、2026〜2027年の追加企画を公表した。
確認できた変化
講座は進行中であり、最終的な運営モデルの確立、参加者の長期変化、都市の幸福への因果効果は未確認。
評価の限界:活動の成立から、関係や創作の継続、恒常運営、公共的便益へどのように移るかを追跡する必要がある。
DESIGN BACKWARDS FROM IMPLEMENTATION
社会実装から逆算して、
何を先に整えているか。
実証の先にある導入・運用・継続から、この事例の設計を読み解きます。原典で確認できる仕組みと、MDLの設計解釈・他地域へ応用するための提案を区別して読んでください。「提案」「未実施」と記す内容は、当地で実施済みの工夫ではありません。仕組みの存在と、全案件で成果が出たことも別に扱います。
先に必要な機能を街で試す
新施設の完成をゴールにせず、制作・接点・運営を実都市で小さく実践する。どの機能が誰に使われ、何が次の活動へつながるかを見て、将来の拠点や仕組みを設計する考え方である。
続ける仕組みを同時に検証する
財源、経営、ガバナンス、卒業生・企業のネットワークを研究対象として明示する。作品発表後にも人・場所・費用を確保できる状態が社会実装の条件だと読み取れる。
医学・工学側と評価の言葉を共有する
異分野の共同研究は、面白い表現かどうかに加え、治療、操作、学習など用途に合う評価が必要になる。紹介された研究題材から導かれる分析であり、評価手順が全案件で確立したとする事実ではない。
MORE DETAIL / 運営・根拠・応用
運営の全体像と、学びを深める資料。
費用負担、公表値、応用条件、写真・動画、原典を続けて確認できます。
01どう動かしているのか。
学部・研究室ごとの協働を全学横断で支える場として、ケア&コミュニケーション、アートDX、クリエイティヴアーカイヴ、キュレーション、芸術教育・リベラルアーツ、アート×ビジネスを接続する。I LOVE YOU 2026は6公募枠で対象・期間・助成額を分け、企画書と予算計画で審査し採択・決定額を公表する。対象は枠により在学生、卒業生、教員などに限定される。別の接続として、東京科学大学との研究者交流を2023年度から、マッチングファンドを2024年度から実施。さらに三菱地所との社会連携講座では、大丸有エリアで都心型アートセンター機能を試す。2026年9月には秋からの複数実証プログラム展開を公表した。社会連携は複数の制度で進む。
- 芸術と社会の接点を横断研究テーマにする
- 公募・研究者交流で共同研究を形成
- 企画と予算を審査し助成・伴走
- 医療・地域・都市の現場で試す
- 展示・報告で知見を開き次の研究へ
02誰が負担し、誰が担うか。
大学の研究基盤に加え、企画別の協賛・共同研究。2026年公募にはトヨクモ、ART共創拠点、みずほFG、サイバーエージェント、ゴールドマン・サックス・ギブズ、三菱地所を協賛・連携先として明記。研究場全体の年間予算・各社負担比率は未確認。
制度やプログラムの財源と、各参加企業・地域に発生する費用は同じではありません。公開範囲を超える案件別予算・契約条件は未確認です。
03確認できたこと。
2026年のI LOVE YOU公募は6枠。対象資格と助成額が枠別で、採択企画・決定額の一覧を公開。
読み取れる範囲:募集は終了済み。『誰でも参加できる現行公募』ではない。全学の6研究領域と公募6テーマは同じ分類ではない。
原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓04日本で活かすなら。
国内企業や自治体はアートを集客の装飾として扱うより、既存の評価項目では捉えにくい孤立、尊厳、場所への愛着、身体感覚を問い直す研究パートナーとして位置づけられる。公募枠は『テーマ・実施場所・受け手・協賛者・予算・発表』をまとめて設計し、アーティストの表現の自律性と生活者の安全を両立させる。都市実証では所有者の許可だけで合意とせず、働く人、通過する人、参加しない人に対する負担も観察する。展示人数、関係継続、生活の変化、次の研究資金を分けて記録するのが本調査の提案である。
05そのまま真似できないこと。
アートの価値を事業売上だけで判断すると取りこぼすが、価値が多様という理由で効果検証を省くこともできない。各公募・共同研究・都市実証は異なる制度で、一つの標準的な参加・契約条件はない。今回の公開資料では、研究場全体の費用、受益者の分布、継続導入率を共通指標で比較できない。参加者の好意的感想や研究採択件数を、医療効果・孤立解消・都市経済の因果効果に読み替えない。
06次に、何を確かめるか。
提案・未実施:大学側研究者、都市の運営者、地域参加者を共同責任者とし、1か所・3か月のアート実証を設定。参加者だけでなく通行者・非参加者の声、継続的な対話、運営負担と実費を記録する。次の研究課題と現場での継続主体が具体化すれば続行、参加者が固定化すれば時間・場所を変更、負担や拒否を解消できなければその形式を中止する。
07現場を、写真と動画で。
冒頭写真:大きな窓のある制作室で、3人が木材を使った作品を組み立てている。
芸術未来研究場展 芸術は未来に効く! 特集#1(2023年度)
東京藝術大学
公式サイトで見る ↗芸術未来研究場展 日比野学長プレスツアー 特集#2(2023年度)
東京藝術大学
公式サイトで見る ↗08原典を読む。
東京藝術大学と三菱地所がアートを核とした都市の創造性を育む社会連携講座を始動 ↗
2024年11月〜2027年10月の講座、実都市を使う研究、組織・財源・ガバナンスを研究対象にする
