MDL.MOBILITY
DESIGN LAB
RESEARCH / 01
WORLD CO-CREATION ATLAS
WORLD CO-CREATION ATLAS / 07 事業にする / CASE 44

CASE 44 / 日本 / 日南市

油津商店街の再生

油津商店街の再生

外部人材に期限付きの出店目標を与え、地域会社と物件・生活機能をつなぐ。

油津では店舗誘致の責任者を置き、商店だけでなくIT企業や保育等を含む新しい用途を既存商店街へ導入した。注目すべきは個人のカリスマより、市の事業、まちづくり会社、所有者、出店者という実装の分担である。開業数を地域人口や全事業の継続利益と同一視しない。

公式サイトを見る ↗

都市・地域の実証 · 調査確認日 2026.09.28

日南市油津地区の運河通り、愛称那覇通り。
対象商業地区の風景
PHOTO: Sanjo / Wikimedia Commons · 掲載元 ↗ · CC BY-SA 4.0 ↗
写真の詳細

油津地区・運河通り(那覇通り、2025年1月)。
Naha Street Aburatsu 2025 · 2025-01-26 · 配信元の画像を使用。表示サイズのみ調整し、切り抜き・色変更なし。

LOCATION / 所在地
日本・日南市
油津商店街の概略代表座標。地区境界や路線の全範囲を示すものではない。
ESTABLISHED / 設立・開始
2013年テナントミックス支援開始、2014年油津応援団設立。
OPERATOR / 運営
日南市がテナントミックス支援を実施。株式会社油津応援団、商店街関係者、出店者が事業を担う。
ROLE / 主な工程
課題を捉える / 仲間をつくる / 現物をつくる / 現場で確かめる / 事業にする

AT A GLANCE

この事例の要点。

概要をつかんでから、知りたい項目へ。

何をする場・制度?

油津では店舗誘致の責任者を置き、商店だけでなくIT企業や保育等を含む新しい用途を既存商店街へ導入した。

運営の仕組みを読む ↓

何を学べる?

外部人材に期限付きの出店目標を与え、地域会社と物件・生活機能をつなぐ。

日本で活かす条件を読む ↓

どこまでわかっている?

公表された成果と、まだ確認できない点を分けて整理しています。

成果と根拠を確かめる ↓
対象単位
地区
状況
複数段階市の過去の事後評価と2020年小規模企業白書で整備・店舗誘致・当時の運用を確認。2026年度の全店舗稼働・収支は未確認。 確認日(asOf)は資料を閲覧した日であり、現況調査の実施日ではない。 · 2026-09-28

油津商店街の誘致と地域運営を対象とし、中心市街地油津地区の統計は広域評価として区別する。

最初に読むポイント

責任者の目標と期限だけでなく、物件調整、実装会社、予算、後継運営を一組で設計する。

外部人材に期限付きの出店目標を与え、地域会社と物件・生活機能をつなぐ。

どちらの入口でも、本文と根拠は同じです。最初に読むポイントだけを切り替えます。

VALUE CREATION / 価値が生まれる仕組み

この事例を、4つの切り口で。

期限付きの誘致業務を、地域会社による物件利用と各出店者の営業へ接続する。短期の新規参入を増やす機能は確認できる一方、広域人口と通行量の目標未達を残して評価する。

I / INPUT

何を持ち込んでいるか。

活動の出発点となる資源と課題を分けて整理します。「自社」は、その場・制度を運営する組織を指します。

人的資本誰が、どんな力と責任を持ち寄るか
自社・運営組織

日南市がテナントミックス支援を実施。株式会社油津応援団、商店街関係者、出店者が事業を担う。

公開資料で確認出典 1出典 2
他社・事業会社

株式会社油津応援団と各出店者、物件所有者が商店街の事業に関わる。

公開資料で確認出典 1出典 2
行政・公共機関

日南市が支援人材を起用し、中心市街地計画を評価する。

公開資料で確認出典 1出典 2
スタートアップ

新規事業の担い手は確認できるが、資本形態や全社の現在の存続状況は未確認。

公開資料では未確認
アカデミア

学術機関の正式な意思決定権、継続的な資金負担、評価データへのアクセスは未確認。

公開資料では未確認
市民・利用者・現場

地域住民は買物、保育等の利用者であり商店街企画への参加者。全住民の投資決定権は確認できない。

MDLの分析出典 1出典 2

有形資産

場所・設備・実証環境

既存商店街の空き店舗と多世代交流・商業施設。

公開資料で確認出典 1出典 2

関係資本

信頼・ネットワーク・導入先

行政が雇用・委託する支援役と、自ら営業する民間事業者を分ける。誘致担当の任期後も店と不動産を管理する主体が必要になる。

MDLの分析出典 1出典 2

金融資本

活動資金・投資・費用負担

市のテナントミックス支援と個別民間事業を組み合わせる。多世代交流モール等には公的支援を用いるが、誘致費、改修費、家賃、日常維持費の全体内訳は未確認。

公開資料で確認出典 1出典 2

知的資本・データ

技術・知財・知識・標準

20店舗という目標と期限、テナント構成の調整、市の通行量・人口フォローアップを同じ検証体系へ組み込める。

MDLの分析出典 1出典 2

課題・ニーズ

誰の何を変えるのか

空き店舗への参入を増やしつつ、短期の誘致活動を地元に残る継続事業へつなげたい。

MDLの分析出典 1出典 2

II / VALUE CREATION FUNCTIONS

資源を、どう価値へ変えるか。

以下は既存の8ステップへの編集上の対応づけです。各施設の公式な工程名や、全工程を自前で担うことを意味しません。

誘致目標を明文化

期間と店舗数を定めた支援人材が調整を担う。任期と成果の可視性はあるが、その権限だけで家主の承諾や営業資金が自動的に得られるわけではない。

MDLの分析出典 1出典 2

地域会社へ接続

油津応援団が地域商業の実装主体となる。外部人材が離れた後にも事業を持つ会社の役割と、各店舗の独立した経営責任を分けて考える。

MDLの分析出典 1

出店数以外で検査

市評価で通行量と居住人口の目標未達を確認する。開業数の多さだけで商圏や生活環境の持続的な改善を結論づけない。

MDLの分析出典 1出典 2

III / OUTPUT

直接、何が生まれたか。

試作品、データ、契約、標準、育成した人材など、活動から直接生まれたもの。

  1. 市の最終フォローアップに新規参入28店舗が記録される。

    公開資料で確認出典 1出典 2
  2. 整備・開業・参加機会は成果物として数え、営業利益、継続雇用、住民の生活改善とは別に評価する。

    MDLの分析出典 1出典 2

IV / OUTCOME

その結果、何が変わったか。

実際の利用、行動、業務、事業、地域の変化。報告された変化と、施設の活動に帰属できる効果は区別します。

  1. 通行量は基準から増えたが目標未達。2016年居住人口は3,079人で基準3,281人を下回る。

    運営者・関係者の報告出典 1出典 2
  2. 28店舗には商業以外も含む。開業数は現在の生存・利益・賃金を示さず、カープ観光や港湾等の外部需要の影響も分離できない。

    MDLの分析出典 1出典 2

PROJECT IN FOCUS / 具体的な事例

油津商店街の再生

確認できた段階:複数段階 調査確認日 2026-09-28

誰の課題を、どう扱ったか

期限付きの誘致業務を、地域会社による物件利用と各出店者の営業へ接続する。短期の新規参入を増やす機能は確認できる一方、広域人口と通行量の目標未達を残して評価する。

MDLの分析出典 1出典 2

生まれたもの

市の最終フォローアップに新規参入28店舗が記録される。

公開資料で確認出典 1出典 2

確認できた変化

通行量は基準から増えたが目標未達。2016年居住人口は3,079人で基準3,281人を下回る。

運営者・関係者の報告出典 1出典 2

評価の限界:誘致店舗別の長期生存、利益、維持管理費、任期後の担当・資金と純雇用は未確認。

DESIGN BACKWARDS FROM IMPLEMENTATION

社会実装から逆算して、
何を先に整えているか。

実証の先にある導入・運用・継続から、この事例の設計を読み解きます。原典で確認できる仕組みと、MDLの設計解釈・他地域へ応用するための提案を区別して読んでください。「提案」「未実施」と記す内容は、当地で実施済みの工夫ではありません。仕組みの存在と、全案件で成果が出たことも別に扱います。

01

期限付き誘致と任期後の営業を分ける

観測された工夫:約4年間で20店舗という誘致目標を置き、油津応援団等の地域側の事業へ接続した。誘致担当の期限から必要な物件調整を考え、開業後は店や施設を持つ組織へ責任が残る構成として読む。28店舗の達成と長期生存は別の判定になる。

MDLの分析出典 1出典 2
02

負担と権限を契約へ落とす

移植時は建設と運営の負担を分け、清掃・安全・修繕・撤退時の責任を契約で確かめる。未確認の費用をゼロとして収支を作らない。

MDLの分析出典 1出典 2
03

評価して次の投資を決める

未実施の検証案:市と商店街が誘致店舗の3年生存、雇用、民間売上、支援費、物件所有者の負担を追跡し、出店数から継続性へ評価指標を更新する。 利用と負担が両立すれば継続、片方のみなら運営変更、維持負担が上限を超えれば拡張を停止する。

MDLの分析出典 1出典 2

MORE DETAIL / 運営・根拠・応用

運営の全体像と、学びを深める資料。

費用負担、公表値、応用条件、写真・動画、原典を続けて確認できます。

01どう動かしているのか。

2013年7月から2017年3月までの約4年で20店舗を誘致する目標を掲げ、テナントミックスサポートマネージャーを起用した。中小企業庁は2014年設立の油津応援団を地域を巻き込む会社として紹介する。市の最終評価は28店舗の新規参入を記録し、商業以外にITや保育等の業態が含まれる。市の中心市街地計画の評価では、歩行者・自転車通行量は基準3,599人から2016年3,914人へ増えたが目標4,100人には届かず、居住人口も目標未達だった。店舗誘致、生活サービス、広域の人口維持は別々の結果であり、短期目標の達成を全体成功へ広げない。

  1. 期限と出店目標を置く
  2. 所有者・出店者を調整
  3. 地域会社が複合用途を実装
  4. 開業と地域指標を別々に追跡

02誰が負担し、誰が担うか。

市のテナントミックス支援と個別民間事業を組み合わせる。多世代交流モール等には公的支援を用いるが、誘致費、改修費、家賃、日常維持費の全体内訳は未確認。

制度やプログラムの財源と、各参加企業・地域に発生する費用は同じではありません。公開範囲を超える案件別予算・契約条件は未確認です。

03確認できたこと。

確認した事実 2026-09-28確認

2013年7月~2017年3月の約4年間で20店舗誘致を目標とした支援を実施。

読み取れる範囲:28店舗には商業以外も含む。開業数は現在の生存・利益・賃金を示さず、カープ観光や港湾等の外部需要の影響も分離できない。

原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓
運営者の報告 2017年評価

市最終評価は新規参入28店舗を報告。

読み取れる範囲:28店舗には商業以外も含む。開業数は現在の生存・利益・賃金を示さず、カープ観光や港湾等の外部需要の影響も分離できない。

原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓
運営者の報告 2016年

2016年通行量3,914人、居住人口3,079人でそれぞれの目標に未達。

読み取れる範囲:28店舗には商業以外も含む。開業数は現在の生存・利益・賃金を示さず、カープ観光や港湾等の外部需要の影響も分離できない。

原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓
MDL ANALYSIS

04日本で活かすなら。

責任者の目標と期限だけでなく、物件調整、実装会社、予算、後継運営を一組で設計する。

05そのまま真似できないこと。

28店舗には商業以外も含む。開業数は現在の生存・利益・賃金を示さず、カープ観光や港湾等の外部需要の影響も分離できない。

PROPOSAL / 未実施の検証案

06次に、何を確かめるか。

市と商店街が誘致店舗の3年生存、雇用、民間売上、支援費、物件所有者の負担を追跡し、出店数から継続性へ評価指標を更新する。

07現場を、写真と動画で。

冒頭写真:日南市油津地区の運河通り、愛称那覇通り。

公式サイトで、写真・最新の活動を見る ↗

08原典を読む。

制度の説明と運営者による実績報告を区別しています。日付記載のない資料は、公表時点を確定できません。確認日は資料を確認した日であり、活動や成果が発生した日ではありません。

aburatsu-shopping-street-src01

中心市街地活性化基本計画 最終フォローアップ ↗

28店舗、通行量と人口の基準・実績・目標

日南市 · 公表:2017年
確認箇所:p.1、p.4の指標表 · 確認日:2026-09-28
aburatsu-shopping-street-src02

2020年版小規模企業白書 事例2-2-2 株式会社油津応援団 ↗

会社設立、支援期間、誘致目標

中小企業庁 · 公表:2020年
確認箇所:事例2-2-2(検索索引で照合) · 確認日:2026-09-28

FROM THIS CASE TO YOUR PROJECT

読んだ事例を、自分の計画へ。

公式動画

動画が再生できない場合は、各項目の「公式サイトで見る」をご利用ください。