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RESEARCH / 01
WORLD CO-CREATION ATLAS
WORLD CO-CREATION ATLAS / 02 未来を問う / CASE 05

CASE 05 / スイス / メイラン/ジュネーブ

CERN IdeaSquare

CERN IdeaSquare

科学の専門家に出会い、社会への使い道を試作する。

CERNの科学者、学生、外部教育機関を結ぶ初期イノベーションの場。まだ答えが固まらない段階で、社会課題と先端技術の間を往復し、試作品を作る。施設の提供だけでなく、主催者の責任、安全手続き、成果報告まで明示され、探索の自由と運営の条件を両立させている。

公式サイトを見る ↗

産業・研究ネットワーク · 調査確認日 2026.09.28

2026年に公開されたCERN IdeaSquareの新しい試作工房The Forge。作業台を囲む利用者と工具壁を写した実写。
2026年に公開されたCERN IdeaSquareの新しい試作工房The Forge。作業台を囲む利用者と工具壁を写した実写。
PHOTO: © CERN · 掲載元 ↗ · CERN audiovisual terms — educational and informational use only ↗
写真の詳細


The Forge prototyping workshop at IdeaSquare · 2026-03-12 publication; photo date unspecified · 縮小・表示枠に合わせた切り抜き。色変更なし。

LOCATION / 所在地
スイス・メイラン/ジュネーブ
CERN Science Gateway・Globe近傍のBuilding 3179周辺代表位置。教育連携校は多国籍。
ESTABLISHED / 設立・開始
2014年。The Forgeは2026年初めに予約利用を開始。
OPERATOR / 運営
CERN IdeaSquare。教育プログラムごとに大学・研究機関と共同実施。CBI Fusion PointはEsade、IED Barcelona、UPCによる連携。
ROLE / 主な工程
未来を問う / 仲間をつくる / デジタルで試す / 現物をつくる

AT A GLANCE

この事例の要点。

概要をつかんでから、知りたい項目へ。

何をする場・制度?

CERNの科学者、学生、外部教育機関を結ぶ初期イノベーションの場。

運営の仕組みを読む ↓

何を学べる?

科学の専門家に出会い、社会への使い道を試作する。

日本で活かす条件を読む ↓

どこまでわかっている?

公表された成果と、まだ確認できない点を分けて整理しています。

成果と根拠を確かめる ↓
対象単位
施設・場所
状況
試作を確認個別案件:Stirling cryo-cooler:CERN実験向け冷却機 · 2026-09-28

CERNの初期探索・試作施設。教育実績はCBI-FPなど個別プログラムの範囲で読む。

最初に読むポイント

科学の専門家に出会い、社会への使い道を試作する。

CERNの初期探索・試作施設。教育実績はCBI-FPなど個別プログラムの範囲で読む。 支援機能と実装への接続に注目する。

どちらの入口でも、本文と根拠は同じです。最初に読むポイントだけを切り替えます。

VALUE CREATION / 価値が生まれる仕組み

この事例を、4つの切り口で。

CERNの研究者と異分野の学生が、社会課題を問い直し、技術の別用途や実験装置を試す初期探索の場。使える設備と人的支援に、安全・費用・主催責任を組み合わせる。社会実装への貢献は、未来の選択肢と試作品を増やすことにあり、教育プログラムだけで事業化まで担う仕組みとは確認できない。

I / INPUT

何を持ち込んでいるか。

活動の出発点となる資源と課題を分けて整理します。「自社」は、その場・制度を運営する組織を指します。

人的資本誰が、どんな力と責任を持ち寄るか
自社・運営組織

IdeaSquareの教育・試作支援スタッフ、CERNの科学者・技術者。The Forgeでは試作支援担当者が学際チームと研究者を接続する。

公開資料で確認出典 1
他社・事業会社

CBI-FPでは企業の専門家が学生チームと接点を持つ。継続購入や製品化を引き受ける企業の指定は、プログラム紹介からは確認できない。

公開資料で確認出典 1
行政・公共機関

行政職員が各チームの実装判断者になる共通制度は公開資料では未確認。EU関連研究の資金・技術への関与と、行政人材の参加は区別する。

公開資料では未確認
スタートアップ

スタートアップを必ず参加させる条件、出資・創業支援の共通制度は公開資料では未確認。

公開資料では未確認
アカデミア

CBI-FPではEsade、IED Barcelona、UPCの学生と教員・コーチが参加。工学、ビジネス、デザインの知見を混ぜ、先端研究の担当者とも話す。

公開資料で確認出典 1
市民・利用者・現場

CBI-FPは対象利用者との接点を含む。一方、全案件で住民が共同決定権を持つことや、継続参加の補償は公開資料では未確認。

公開資料で確認出典 1

有形資産

場所・設備・実証環境

試作工房、3Dプリンター、レーザーカッター等。2026年のThe Forgeは旧プリンター室と3つのコンテナを統合し、大型の共同作業台を備えた。

公開資料で確認出典 1

関係資本

信頼・ネットワーク・導入先

大学の指導者、科学者、企業専門家、利用者に接続する教育関係。Design Factory Global Networkにも参加し、学問をまたぐ共同試作を支える。

公開資料で確認出典 1出典 2

金融資本

活動資金・投資・費用負担

CERNバッジ保持者は会員費不要。ただしイベント主催者は移動・宿泊・指導・材料等を担う条件であり、活動全体が無償という意味ではない。案件ごとの開発費・引継予算は未確認。

公開資料で確認出典 1

知的資本・データ

技術・知財・知識・標準

CERNの研究知、ATTRACT由来の先端技術、設計思考・システム思考・経験学習。装置の用途探索と、社会の問題構造を考える知識が入力となる。

公開資料で確認出典 1出典 2

課題・ニーズ

誰の何を変えるのか

健康、水、大気汚染などの社会課題に加え、研究現場の装置課題。初期には問い自体が曖昧なため、要件確定済みの量産開発とは異なる支援を行う。

II / VALUE CREATION FUNCTIONS

資源を、どう価値へ変えるか。

以下は既存の8ステップへの編集上の対応づけです。各施設の公式な工程名や、全工程を自前で担うことを意味しません。

前提を外して問いを立て直す

IdeaSquare Planetでは仮想の新社会で暮らす条件を考え、その後に地球の水・医療等の課題へ戻す。既存制度の延長だけで発想しない訓練であり、実際の導入条件は現実へ戻った段階で改めて検討する必要がある。

MDLの分析出典 1

異なる専門家を試作品でつなぐ

CBI-FPの学生は教員・コーチに支えられ、研究者・企業・対象利用者を往復する。議論を模型や動作試作へ落とすことで、専門用語だけでは伝わらない機能と制約を共同で確認する。

MDLの分析出典 1出典 2

試作を安全に反復できる運営を置く

複数日にわたるイベントは事前の安全活動報告、外部主催者は責任移管書類が必要。機器訓練、主催者の材料手配、原状復帰を明示し、工房の自由を支える責任を具体化している。

MDLの分析出典 1

実験装置の厳しい要件で絞り込む

Stirling冷却機の開発では、研究装置を必要温度まで冷やす用途から、性能と信頼性が必要な熱交換器へ焦点を絞る。新製法を試す前に、実際に使う機器の要求に戻す仕事である。

MDLの分析出典 1

III / OUTPUT

直接、何が生まれたか。

試作品、データ、契約、標準、育成した人材など、活動から直接生まれたもの。

  1. CBI-FPのATTRACT phase 2の3年間について、71学生・13解決案・6技術・12教員コーチを公式が報告。IdeaSquare全体の年間実績ではない。

    運営者・関係者の報告出典 1
  2. Stirling冷却機の熱交換器やFASERCalの検出器要素など、用途を名指しした試作品・開発提案。どちらも確認資料では完成機の本稼働とは記載されていない。

    公開資料で確認出典 1出典 2
  3. 参加人数、検討した案、試作品数等を主催者が報告する運営記録。活動の規模を追えるが、利用者の生活改善を示す指標とは異なる。

    MDLの分析出典 1

IV / OUTCOME

その結果、何が変わったか。

実際の利用、行動、業務、事業、地域の変化。報告された変化と、施設の活動に帰属できる効果は区別します。

  1. CBI-FP運営側は、協働、リーダーシップ、共感、不確実な課題への対応能力を教育上の成果と説明。比較群を使った技能改善量や卒業後の実践継続は当該資料では示されていない。

    運営者・関係者の報告出典 1
  2. IdeaSquare Planetの公表目的は教育。2年で13パイロット・255学生という活動実績を、255人の実装人材認定や社会課題解決の件数に読み替えない。

    MDLの分析出典 1

PROJECT IN FOCUS / 具体的な事例

Stirling cryo-cooler:CERN実験向け冷却機

確認できた段階:試作 調査確認日 2026-09-28

誰の課題を、どう扱ったか

従来型のStirling機械を新しい製造方法で再設計し、CERN実験の冷却への利用を目指す。Oliver Skuraによる試作案件として掲載。

公開資料で確認出典 1

生まれたもの

現時点の重点は電鋳による改良熱交換器。信頼できる部品を作るための工程を開発中と説明される。

公開資料で確認出典 1

確認できた変化

実験の運転温度、電力消費、保守負担を実際に改善した数値や正式採用は公開資料では未確認。

公開資料では未確認

評価の限界:研究機関内の利用候補は明確だが、量産・外販・広い社会への普及を示す段階にはない。

DESIGN BACKWARDS FROM IMPLEMENTATION

社会実装から逆算して、
何を先に整えているか。

実証の先にある導入・運用・継続から、この事例の設計を読み解きます。原典で確認できる仕組みと、MDLの設計解釈・他地域へ応用するための提案を区別して読んでください。「提案」「未実施」と記す内容は、当地で実施済みの工夫ではありません。仕組みの存在と、全案件で成果が出たことも別に扱います。

01

使う場を名指しした試作

Stirling冷却機は「新しい機械を作る」で終えず、CERN実験を冷却する用途と部品の信頼性条件を置く。採用側が必要とする性能へ研究課題を翻訳する例である。

MDLの分析出典 1
02

自由な発想に現実へ戻る段階を付ける

仮想社会の発想を現実課題へ持ち帰る構成は、未来像を現在の選択へ翻訳する訓練になる。ただし規制・費用・受入主体の検証まで自動的に終わる手法ではない。

MDLの分析出典 1
03

必要な運営負担を先に見せる

主催者が担う旅費、材料、指導、安全、片付けを利用前に明示する。試作費だけを用意して人や設備の責任が抜ける状態を防ぐ条件と読める。

MDLの分析出典 1
04

次の担い手への接続は補完が必要

公式の役割は初期探索である。日本の拠点へ移すなら、試作完了後に受入企業・行政部署と費用を決める審査を外付けする必要がある。これは本調査の提案であり、CERNの標準制度ではない。

MDLの分析出典 1

MORE DETAIL / 運営・根拠・応用

運営の全体像と、学びを深める資料。

費用負担、公表値、応用条件、写真・動画、原典を続けて確認できます。

01どう動かしているのか。

IdeaSquareは研究開発の初期段階に役割を限定し、教育、共同研究、試作ワークショップを運営する。CBI Fusion PointではSDGs関連課題に対して、異分野の学生が14週間、3大学の教員・コーチ、科学者、企業、対象利用者と接点を持ち、CERN訪問を交えて反復する。施設イベントは目的の適合、日程、主催者責任を確認して受け入れ、複数日イベントは事前の安全活動報告を求める。主催者は参加者選定から移動・材料・現状復帰まで担う。CERNバッジ保持者は会員費不要だが業務関連の利用に限り、機器には訓練・予約がある。2026年のThe Forgeは旧3Dプリンタ室と3コンテナを一体化し、チームで大きな試作を行う場を強化した。

  1. 社会課題と先端技術の可能性を対話
  2. 異分野学生・科学者・利用者を接続
  3. 安全教育を経て試作品を反復
  4. 結果を教育・研究へ返し、次の仮説へ

02誰が負担し、誰が担うか。

CERNが空間・試作設備を提供。外部イベント主催者が旅費、宿泊、移動、指導、材料・機器購入等を担う利用条件。CBI-FPにはEUのATTRACT関連技術・プログラムが関与するが、IdeaSquare全体や学生1人当たりの費用内訳は未確認。

制度やプログラムの財源と、各参加企業・地域に発生する費用は同じではありません。公開範囲を超える案件別予算・契約条件は未確認です。

03確認できたこと。

14週

CBI Fusion Pointの学際チームによる探索・試作期間

2025-01-14のプログラム説明

この数字の原典を読む ↗
運営者の報告 2025-01-14報告

CBI-FPは14週間の学際プログラム。ATTRACT phase 2の過去3年間に71学生・13解決案を報告。

読み取れる範囲:個別プログラムの累計で、IdeaSquare全体の年間値や社会実装件数ではない。

原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓
確認した事実 更新日記載なし、2026-09-27確認

施設利用では主催者の準備・安全・参加者選定・材料手配・原状復帰と成果統計の提出を求める。

読み取れる範囲:詳細の個別契約、知財、設備資格は案件・内部手続きで別確認が必要。

原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓
確認した事実 2026-03-12

2026年初めにThe Forgeの利用を開始。年200人超のCERN関係者利用はIdeaSquare既存空間全体の説明。

読み取れる範囲:200人超はThe Forgeの新規利用見込みでも教育プログラムの学生数でもない。

原典で確かめる ↗ 出典の説明 ↓
MDL ANALYSIS

04日本で活かすなら。

日本の産学官共創では、先端技術紹介会と市民課題のワークショップを別々に開くだけでは結びつかない。科学者が技術の可能性と限界を説明し、生活者が現場条件を示し、学生・デザイナーがその間を試作品に翻訳する時間を確保する。同時に、施設側と主催側の責任を利用規約で明確にし、事故対応・原状復帰・材料・旅費を無償支援の中に埋めない。成果は起業数だけに限定せず、棄却できた仮説、技術適用の条件、次に引き受ける研究・事業チームで測る。これは本調査の応用案であり、CERNが商用化を保証するという意味ではない。

05そのまま真似できないこと。

CERNの専門家・国際大学網にアクセスできる特殊性があり、工作機械だけを備えても同じ効果は出ない。公式も初期探索を役割としており、試作品や学生数は量産・調達・起業の成功率ではない。今回の公開確認では、全教育案件の商用化転換率や公共便益を追う比較データは未確認。利用資格、安全手順、主催者負担があるため、『誰でも無料の施設』という説明は不正確である。

PROPOSAL / 未実施の検証案

06次に、何を確かめるか。

提案・未実施:大学の教育責任者と技術保有企業の研究責任者が、1学期・14週間で3混成チームを運営。試作前に当事者ヒアリングと技術成立条件を各1枚に整理し、仮説変更数、外部専門家の関与時間、次の研究・事業引受先を記録する。次段階の責任者と検証費用が決まれば継続、技術都合だけで課題を変えていれば再定義、安全要件を満たさない試作は停止する。

07現場を、写真と動画で。

冒頭写真:2026年に公開されたCERN IdeaSquareの新しい試作工房The Forge。作業台を囲む利用者と工具壁を写した実写。

08原典を読む。

制度の説明と運営者による実績報告を区別しています。日付記載のない資料は、公表時点を確定できません。確認日は資料を確認した日であり、活動や成果が発生した日ではありません。

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Who we are ↗

初期段階の学際協働、教育・EU研究・試作支援の役割

CERN IdeaSquare · 公表:日付記載なし
確認箇所:About · 確認日:2026-09-28
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CBI-FP programme: bridging innovation and societal impact through multidisciplinary collaboration ↗

3大学連携、14週間、71学生・13解決案・12教員コーチの対象範囲

CERN IdeaSquare · 公表:2025-01-14
確認箇所:14 weeks/past three years under ATTRACT phase 2 · 確認日:2026-09-28
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Use this space ↗

主催者負担、安全報告、CERNバッジ、会費不要の条件、成果報告

CERN IdeaSquare · 公表:日付記載なし
確認箇所:Safety activity report/Preparation & execution/FAQ · 確認日:2026-09-28
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New prototyping workshop opens at IdeaSquare ↗

2026年初めの新工房開設、設備の再編、2014年以来の試作支援、年200人超の既存利用者

CERN IdeaSquare · 公表:2026-03-12
確認箇所:The Forge開設/since 2014/Over 200 CERN personnel · 確認日:2026-09-28
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Partners ↗

50機関超・17か国との連携とDesign Factory Global Network加盟

CERN IdeaSquare · 公表:日付記載なし
確認箇所:冒頭 · 確認日:2026-09-27
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Terms of Use for CERN Audiovisual Media ↗

教育・情報提供目的で無償、出典表示、広告・推奨表現等への利用禁止

CERN · 公表:現行利用規約
確認箇所:Terms of Use · 確認日:2026-09-27
cern-backcast-01

How imagining life on exoplanets sparks real-world solutions ↗

未来の仮想社会から現実課題へ戻す教育手法、2年で13試行・255人、教育目的

CERN · 公表:2025-05-14
確認箇所:IdeaSquare Planet / purely educational / pilot programmes · 確認日:2026-09-28
cern-backcast-02

Prototype profile: Stirling cryo-cooler ↗

CERN実験の冷却に向けたStirling機械・電鋳熱交換器の開発段階

CERN IdeaSquare · 公表:2025-04-23
確認箇所:Project focus / heat exchangers · 確認日:2026-09-28
cern-backcast-03

Prototype profile: FASERCal detector ↗

FASERCalは提案段階、3DCalモジュールはETHで試作中

CERN IdeaSquare · 公表:2025-04-30
確認箇所:Proposed detector / current prototypes · 確認日:2026-09-28

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