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RESEARCH / 01
WORLD CO-CREATION ATLAS
ATLAS / 学びの入口 / 事業にする

8工程の実践教材 / 採用後も、価値と仕事が続く形にする

STEP 07.

事業にする

利用者が得る価値、支払う人、運営する人、必要な費用をつなぐ。販売・公共サービス・教育・地域活動のどの出口でも、継続の責任を具体化する。

READ.
TRY.
RETHINK.

知る。自分の案件で考える。
確かめて、また学び直す。

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8工程は、価値創造機能の中にあります。資源を持ち込み、働きかけ、直接の成果と利用者・地域の変化を分けて確かめます。4つの切り口の読み方 →

まちづくり・地域運営での読み方:この工程の「事業にする」には、公共サービス・地域活動として続けることも含みます。商業化だけを出口にせず、利用者、費用負担者、運営者、意思決定者を分けて確認し、維持管理・引継ぎ・見直しの条件を決めます。

AFTER THIS LESSON

読んだ後、できること。

読む目安 15分 / 演習の時間は含みません

01

目的|実験終了後の引受けを決める

持ち帰る成果物は、提供内容、受益者、支払者、運営者、費用、採用条件、引継ぎをまとめた運営計画。ここでいう事業は、売上が立つサービスだけを意味しない。公共サービスへの採用、教育課程への定着、地域団体による無理のない継続も出口になる。

『好評だったので続ける』から、誰が何をいつまで引き受けるかへ進む。実験費が確保できたことと、採用後の運営費があることを分ける。現場の評価だけで採用を決めず、支払う側、受け入れる部署、実際の運営担当の条件を確認する。

02

進め方①|出口ごとの価値と責任を比べる

同じ利用者の変化を目指しても、誰が支払うかで提供範囲と説明責任が変わる。商品化を唯一の上位段階にしない。事業を新しく作らず、既存サービスへ方法を移す案も比べる。下表は教材上の比較枠であり、特定の資金調達や契約が利用できるという説明ではない。

出口の候補支払・価値の関係採用までに確認すること
利用料や取引で支える利用者・購入者が対価を払う実際の選択、支払意思、支払えない人の扱い、提供原価
公共・組織内サービスへ採用予算を持つ組織が受益者のために支出政策・業務上の目的、予算責任者、採用手続、現場容量
教育・地域活動として継続学校・地域団体・支援者が時間や資金を担う学習成果や地域価値、指導・運営の責任、負担と更新条件
既存の仕組みに方法だけ移す既存の運営者が改善を引き受ける新しい常設拠点なしで価値を残せるか
現状維持・終了新たな恒常費を負わず、既存支援へ戻す残る課題、利用者への説明、データと物の後始末
03

進め方②|四つの費用を同じ財布に混ぜない

費用は金額の相場からではなく、誰がどの期間に何を持つかから積み上げる。以下の四区分は教材独自の管理上の整理で、会計基準上の分類を確定するものではない。共通の人件費や場所代は配賦の方法を定め、実験費にも組織運営費にも全額を二重計上しない。

費用範囲含めて確認するもの誰の判断に必要か
施設の初期投資(CAPEX)設計・改修・設備・立上げに必要な支出。所有・更新・撤去の条件も別記施設の所有者・初期資金の責任者
組織の継続運営費(OPEX)調整人件費、賃借、光熱、維持管理、事務等。複数案件への配賦拠点・運営組織の予算責任者
個別プロジェクトの実験費調査、募集、試作、実証、測定、結果返却、撤収案件の責任者・実験費の支払者
採用後の運用費受付・保守・更新・教育・問合せ・データ管理・終了対応採用組織と現場の運営責任者
04

進め方③|価値、お金、仕事の流れを分けて確かめる

利用者の便利さは、そのまま運営組織の売上にならない。職員の時間が減ることも、支払が減るとは限らない。誰に売上が入るか、どの予算の支出が減るか、空いた時間を何に使えるか、誰へ追加の仕事が移るかを別々に書く。未確認の効果で将来費用を賄えるとしない。

採用候補へ『何を満たせば引き受けられますか』『予算を決める人は誰ですか』『追加の仕事はどの担当に入りますか』『更新しない場合、誰が終了を伝えますか』と聞く。需要が少ない、担い手が減る、助成が終わる場合を置き、縮小・代替・終了の条件を決める。具体的な契約・調達等の可否は、当該組織の担当者が現在の条件で確認する。

根拠:HM Treasury / Evaluation Task Force・2026 / Government Digital Service / GOV.UK Service Manual・2023

05

記入例|仮設窓口を常設化する前の採用計画

教育用の架空案件『ひだまり地区』では、空き店舗の常設窓口、既存窓口への案内方法の移管、巡回・同行支援を比較する。住民に利用料を求める案、公共側の予算で支える案、地域活動として範囲を絞る案は、支払能力・受益・負担が異なる。選択は未決定で、財源、契約、運営の引受けも未確認。

下記の期間は学習用の計画の区切りであり、実績や標準日程ではない。採用の条件がそろわなければ、順番を先送りし、恒久改修や長期運営を約束しない。

架空の計画時点確認すること渡すもの・判断者
採用判断後30日までの計画運営範囲、担当交代、必要な連絡が回るか最新版の台本・連絡系統・支出表を運営責任者へ
90日までの計画通常業務に入れて負荷と費用を維持できるか実測工数・利用状況・未対応を予算責任者と点検
365日までの計画継続・更新・縮小・終了のどれを選ぶか年間の価値と負担、更新費、引継ぎ先を判断会へ
06

出口|資料の納品ではなく、運営の受取りを確認する

採用組織が決まり十分な運営条件があるなら、会社設立や新施設整備を省いて既存体制へ移せる。支払者が見つからなくても、価値がないとは限らない。対象・提供範囲・財源・担い方を見直す一方、無償の善意を無期限の財源にしない。

引継ぎは、運営範囲、責任・権限、必要な予算、手順と研修、物・データの管理、未解決事項、更新日、終了時の対応。受け手が演習を行い、何を引き受けたかを確認する。BMW Startup GarageとFraunhofer AHEADの事例は『試す段階から、誰の採用判断につなぐか』に注目して読む。

WORKED EXAMPLE / 編集部による記入例

どこまで書けばよいか、例でつかむ。

以下は考え方を示す学習用の記入例です。実案件の実績・予算・合意を示すものではありません。

出口と代替案
【教育用の架空検討】常設窓口、既存窓口への案内方法の移管、巡回支援を比べる。場所を常設化しない選択も残す。
受益者・支払者・収入・削減・負担
【架空の仮説】住民は相談先を選びやすくなる可能性がある。紹介先は説明の重複が減る可能性があるが未検証。運営者の収入・実支出の削減は未確認。
四つの費用範囲と支払責任者
【架空の計画】仮設の実験費を先に見積もる。恒久改修費、組織の年間運営費、採用後の受付・更新費は別表で確認し、支払者未定の欄を残す。
採用する人の条件と手続
【架空の計画】運営候補と予算責任者に、提供範囲、必要人員、支出上限、採用の判断時期、手続を確認する。現在は合意前。
運営・権限・資料の引継ぎ
【架空の計画】運営候補が受付と紹介を演習し、未完了案件、データ保管、連絡先、停止・再開の権限を受け取る。採用後の問い合わせ窓口を定める。
継続・縮小・終了と見直す日
【架空の計画】計画上の30・90・365日を見直しの節目とし、運営負荷が続かない場合は開設範囲を縮めるか既存窓口へ移す。終了時も住民への案内と記録の扱いを決める。

YOUR WORKSHEET / 自分の案件で考える

価値が続く運営計画をつくる

金額が分からない欄は未見積りとし、確認相手と期限を置く。実証予算を採用後の財源と見なさない。

入力はこのブラウザに自動保存されます。ほかの端末への引き継ぎには「バックアップ」と「読み込み」を使ってください。共有する前に、個人情報や非公開情報が含まれていないか確認してください。

入力を待っています0 / 6項目を記入

販売、公共・組織内採用、教育・地域活動、既存への移管、終了を比較する。

記入例を参考にする

【教育用の架空検討】常設窓口、既存窓口への案内方法の移管、巡回支援を比べる。場所を常設化しない選択も残す。

誰が得て誰が払うか、現金と非金銭価値、仕事の移転を分ける。

記入例を参考にする

【架空の仮説】住民は相談先を選びやすくなる可能性がある。紹介先は説明の重複が減る可能性があるが未検証。運営者の収入・実支出の削減は未確認。

初期投資、組織運営、個別実験、採用後運用を分け、期間・配賦・根拠を添える。

記入例を参考にする

【架空の計画】仮設の実験費を先に見積もる。恒久改修費、組織の年間運営費、採用後の受付・更新費は別表で確認し、支払者未定の欄を残す。

利用者の好意ではなく、予算・現場・承認の条件を持つ相手へ確認する。

記入例を参考にする

【架空の計画】運営候補と予算責任者に、提供範囲、必要人員、支出上限、採用の判断時期、手続を確認する。現在は合意前。

受け手ができる状態を確認し、担当交代、障害、中止、問合せも含める。

記入例を参考にする

【架空の計画】運営候補が受付と紹介を演習し、未完了案件、データ保管、連絡先、停止・再開の権限を受け取る。採用後の問い合わせ窓口を定める。

需要・資金・人の余力が下振れしたときの対応を、責任者と決める。

記入例を参考にする

【架空の計画】計画上の30・90・365日を見直しの節目とし、運営負荷が続かない場合は開設範囲を縮めるか既存窓口へ移す。終了時も住民への案内と記録の扱いを決める。

次の人に説明できるか、確かめる

記入済みの数は進捗の目安です。内容の妥当性や、実行の準備が整ったことを判定するものではありません。

DECISION / 次に何をするか

進む。変える。いったん止める。

以下はMDLによる判断の手掛かりです。担当者と当事者で確認し、判断した日と理由をシートに残してください。

進める条件

価値の根拠と限界が共有され、支払・運営・承認・更新の責任が具体化し、受け手が引継ぎを確認できたら採用へ進む。拡張する場合は08で別に判断する。

戻って、変える条件

価値はあるが財源や現場容量が合わないなら、提供範囲、支払の仕組み、既存サービスへの移管、地域での小規模継続を比較し直す。

保留・停止する条件

必要な運用費・担当・責任を引き受ける相手がなく、負担を減らす案も成り立たない場合は恒常運営を始めない。終了の案内、物・情報の扱いまで完了する。

SOURCES / 原典を読む

根拠と、読み取れる範囲。

定義・資料に書かれたことと、教材としての整理・演習を区別しています。記入例と判断基準はMDLによる学習用の提案です。

HM Treasury / Evaluation Task Force · 2026

Magenta Book: Central Government guidance on evaluation ↗

何が分かるか:早期の評価設計、比較と基準データ、実施過程・影響・資源に見合う価値の区別、結果の適用範囲を確認できる。

読み取れる範囲・限界:英国中央政府の評価指針。本教材は統計設計や評価の専門助言を代替しない。四つの費用範囲、様式、数式の適用範囲は教材側の提案。

確認箇所:1.4 What role does evaluation have?/1.6 Why start planning early?/1.8 Types of evaluation/Chapter 2: Evaluation scoping/3.6 Value for money evaluation methods(2026年版)
関連工程:06 現場で確かめる / 07 事業にする / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

Government Digital Service / GOV.UK Service Manual · 2023

What each role does in a service team ↗

何が分かるか:段階に応じた多職種の働きと、サービス責任者の意思決定権限・継続運営の責任を確認できる。

読み取れる範囲・限界:英国政府デジタルサービス向けの役割説明。地域拠点の必須職名、人数、標準工数、育成効果を示すものではない。

確認箇所:Roles your team must have/Service owner/Delivery manager/User researcher(2016公開、2023-11-06更新)
関連工程:03 仲間をつくる / 07 事業にする · 確認日:2026-09-27

European Network of Living Labs(ENoLL)/SCORE project · 2024

Living Lab Integrative Process Video Series ↗

何が分かるか:当事者と現場の文脈を踏まえ、試作・試験・実装・展開を反復的に扱う学習構成を確認できる。

読み取れる範囲・限界:閲覧したのは公開説明であり、講座動画を視聴したとは扱わない。沿岸都市等を含む元の文脈から、地域案件の効果や標準工程を断定しない。

確認箇所:公開講座紹介、Understanding the Living Lab Integrative Process、Prototype Stage、Test Stage、Implement Stage、Scale Up Stageの公開説明(2026-09-27確認)
関連工程:03 仲間をつくる / 05 現物をつくる / 06 現場で確かめる / 07 事業にする / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

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