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DESIGN LAB
RESEARCH / 01
WORLD CO-CREATION ATLAS
ATLAS / 学びの入口 / 社会へ広げる

8工程の実践教材 / 成果の大きさより、移せる条件を確かめる

STEP 08.

社会へ広げる

別の地域や組織へ広げる前に、何が効き、どの条件が必要だったかを整理する。一地域で続けることや、方法を教育・制度へ残すことも選ぶ。

READ.
TRY.
RETHINK.

知る。自分の案件で考える。
確かめて、また学び直す。

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8工程は、価値創造機能の中にあります。資源を持ち込み、働きかけ、直接の成果と利用者・地域の変化を分けて確かめます。4つの切り口の読み方 →

AFTER THIS LESSON

読んだ後、できること。

読む目安 10分 / 演習の時間は含みません

01

目的|コピーではなく、条件付きで移す

持ち帰る成果物は、移せる条件、導入先の確認事項、引継ぎ一式、再評価の計画。別の場所で同じ名称・設備を用意しても、同じ価値が生まれるとは限らない。誰のどんな場面で、どの働きが、何に寄与したかを根拠と一緒に示す。

ENoLLの公開講座は実装と異なる環境での展開を扱っている。本教材では、展開するほど増える調整・教育・保守の仕事も評価し、広げない選択を含める。導入件数は到達範囲であり、それだけで生活の変化を示す指標にはならない。

根拠:European Network of Living Labs(ENoLL)/SCORE project・2024

02

進め方①|広げ方を一つにしない

地理的な拡大だけでなく、既存の場所で質を上げる、他組織に方法を渡す、制度や教育に組み込む、という道を比べる。元の運営が不安定なら、新拠点の追加でそれを覆わない。

道筋増やすもの最初の確認
同じ地域で定着・改善継続性、届きにくい人への対応通常業務で質と負担を維持できるか
別地域・別組織へ移転利用できる場所と担い手相手の課題、現場容量、支払条件が合うか
制度・教育へ組み込む手順、授業、職員研修、採用の仕組み更新責任者、利用条件、現地での変更権限
終了して知見を残す同じ失敗を繰り返さない記録公開範囲、利用者への説明、記録の保管・削除
03

進め方②|仕組みと文脈を分けて渡す

元の案件で必要だった条件を、人、権限、場所、時間、紹介先、資金、情報、関係性に分ける。どの条件が欠けると価値が生まれないかを記す。『地元に信頼される人がいた』など、マニュアルの外にある条件も残す。

受け手には、完成版だけでなく、失敗した版、変更理由、適用していない範囲を渡す。守る要素と変えてよい要素を分け、受け手が自分の現場で試せる余地を残す。結果だけが先に伝わり、前提が抜け落ちないようにする。

04

進め方③|導入先で測り直し、元の方法も更新する

新しい場所での最初の運用は06の小さな確認から始める。元の案件と同じ指標名を使う場合も、対象、分母、期間、対応範囲をそろえる。直接比べられない場合は、その理由と変えた条件を示す。

成果の説明では実測、解釈、仮説、提案を分ける。受益者の変化、担い手の負担、届かなかった人、想定外の影響を返し、採用・変更・終了の判断履歴を残す。新しい結果で更新するときも旧版を消さず、どの根拠が変わったかを記す。

根拠:HM Treasury / Evaluation Task Force・2026 / OECD・2022

05

記入例|空き店舗の名前より、相談をつなぐ方法を渡す

教育用の架空案件『ひだまり地区』では、効果と運営条件が確認できた場合に限り、別地区へ相談案内の方法を紹介する案を考える。現在は実験未実施のため、効果を示す成果集や成功事例は作れない。まず調査と試作の手順、未検証の仮説を教材として残す。

将来移す場合も、別地区で空き店舗を使う必要はない。既存の公共施設や移動型の案内が適切かもしれない。相手側の責任者・紹介先・予算・参加条件を確認し、元のチームが恒久的に運営を肩代わりしなくてよい形を検討する。

06

出口|地域に残す人と、更新する人を決める

地域内で価値が続くことを目的にする案件なら、他地域への展開は省いてよい。新しい対象・文脈で課題が違えば01へ戻る。元の案件の成果から、別地域での効果、収益性、公平性を推定しない。広報の反響や見学件数を採用の証拠にしない。

引継ぎ一式は、課題と対象、実測の根拠と限界、手順、役割、費用範囲、必要条件、失敗と変更履歴、利用・公開の条件、研修、更新窓口。公開には個人や契約上の情報を含めてよいかを確認する。Manufacturing USAとForum Virium Helsinkiの事例は『何を共通化し、何を各現場へ委ねるか』という問いで読む。

WORKED EXAMPLE / 編集部による記入例

どこまで書けばよいか、例でつかむ。

以下は考え方を示す学習用の記入例です。実案件の実績・予算・合意を示すものではありません。

何を、なぜ広げるか
【教育用の架空検討】まずひだまり地区で方法が機能するかを確認する。他地区への展開は未決定。現在は学習用の手順を残す。
実証できたことと、未確認のこと
【架空の状態】実験未実施。効果、運営負荷、費用削減はいずれも未確認。
守る要素と変えてよい要素
【架空の仮説】守るのは本人の選択、確かな紹介先、受付の対応範囲、停止手順。場所や案内媒体は現地で変えられる。
受け手の責任・資源・負担
【架空の計画】導入候補の団体が予算と運営担当を定め、紹介先と調整する。元チームは手順説明と初回の振り返りまでを支援候補とする。
渡す資料と利用条件
【架空の計画】案内、受付台本、役割表、測定定義、未解決一覧、費用項目、研修方法を渡す。個人の相談記録は配布資料に含めない。
現地での再検証と更新
【架空の計画】導入先の評価担当が06の計画を作り、受益者と運営担当へ結果を返す。方法の変更理由は旧版とともに保管する。

YOUR WORKSHEET / 自分の案件で考える

移す条件と、残す責任を記す

拡大、地域内での定着、制度・教育への移管、終了から、今の根拠で選べる道を記入する。

入力はこのブラウザに自動保存されます。ほかの端末への引き継ぎには「バックアップ」と「読み込み」を使ってください。共有する前に、個人情報や非公開情報が含まれていないか確認してください。

入力を待っています0 / 6項目を記入

拠点数以外の道も比較し、広げない理由を残してよい。

記入例を参考にする

【教育用の架空検討】まずひだまり地区で方法が機能するかを確認する。他地区への展開は未決定。現在は学習用の手順を残す。

対象、期間、比較、限界を記し、未実施を成果に変えない。

記入例を参考にする

【架空の状態】実験未実施。効果、運営負荷、費用削減はいずれも未確認。

人・権限・場所・紹介先・予算などの前提を書き、最低条件を選ぶ。

記入例を参考にする

【架空の仮説】守るのは本人の選択、確かな紹介先、受付の対応範囲、停止手順。場所や案内媒体は現地で変えられる。

受け手側の判断者、運営者、必要な研修、元チームの支援範囲を確認する。

記入例を参考にする

【架空の計画】導入候補の団体が予算と運営担当を定め、紹介先と調整する。元チームは手順説明と初回の振り返りまでを支援候補とする。

成功した手順だけでなく、失敗、費用範囲、変更履歴、公開可能範囲を含める。

記入例を参考にする

【架空の計画】案内、受付台本、役割表、測定定義、未解決一覧、費用項目、研修方法を渡す。個人の相談記録は配布資料に含めない。

誰がいつ測り、どこへ返し、誰が最新版を決めるかを記す。

記入例を参考にする

【架空の計画】導入先の評価担当が06の計画を作り、受益者と運営担当へ結果を返す。方法の変更理由は旧版とともに保管する。

次の人に説明できるか、確かめる

記入済みの数は進捗の目安です。内容の妥当性や、実行の準備が整ったことを判定するものではありません。

DECISION / 次に何をするか

進む。変える。いったん止める。

以下はMDLによる判断の手掛かりです。担当者と当事者で確認し、判断した日と理由をシートに残してください。

進める条件

元の価値と限界が説明でき、受け手が必要条件を持ち、現地での再検証を引き受けるなら小さな移転を進める。

戻って、変える条件

対象や現場条件が違うなら、場所・提供範囲・運営モデルを変え、01または06で確かめ直す。地域内の定着へ集中する判断も含む。

保留・停止する条件

元の運営が不安定、受け手の責任・予算がない、広げると負担や排除が増える場合は拡張を止める。現在のサービス継続は別に判断する。

SOURCES / 原典を読む

根拠と、読み取れる範囲。

定義・資料に書かれたことと、教材としての整理・演習を区別しています。記入例と判断基準はMDLによる学習用の提案です。

European Network of Living Labs(ENoLL)/SCORE project · 2024

Living Lab Integrative Process Video Series ↗

何が分かるか:当事者と現場の文脈を踏まえ、試作・試験・実装・展開を反復的に扱う学習構成を確認できる。

読み取れる範囲・限界:閲覧したのは公開説明であり、講座動画を視聴したとは扱わない。沿岸都市等を含む元の文脈から、地域案件の効果や標準工程を断定しない。

確認箇所:公開講座紹介、Understanding the Living Lab Integrative Process、Prototype Stage、Test Stage、Implement Stage、Scale Up Stageの公開説明(2026-09-27確認)
関連工程:03 仲間をつくる / 05 現物をつくる / 06 現場で確かめる / 07 事業にする / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

HM Treasury / Evaluation Task Force · 2026

Magenta Book: Central Government guidance on evaluation ↗

何が分かるか:早期の評価設計、比較と基準データ、実施過程・影響・資源に見合う価値の区別、結果の適用範囲を確認できる。

読み取れる範囲・限界:英国中央政府の評価指針。本教材は統計設計や評価の専門助言を代替しない。四つの費用範囲、様式、数式の適用範囲は教材側の提案。

確認箇所:1.4 What role does evaluation have?/1.6 Why start planning early?/1.8 Types of evaluation/Chapter 2: Evaluation scoping/3.6 Value for money evaluation methods(2026年版)
関連工程:06 現場で確かめる / 07 事業にする / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

OECD · 2022

OECD Guidelines for Citizen Participation Processes — Chapter 2 ↗

何が分かるか:参加が意思決定へ及ぼせる範囲、参加する人の選び方、意見の扱いと結果返却、参加過程の評価を確認できる。

読み取れる範囲・限界:公的機関の市民参加を主な対象とする。参加者がいることだけで代表性や公平性を証明するものではない。

確認箇所:Should I involve citizens?/Step 3: Identifying the relevant group of people to involve and recruiting participants/Step 8: Using citizen input and providing feedback/Step 9: Evaluating the participation process(2022-09-24)
関連工程:03 仲間をつくる / 06 現場で確かめる / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

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