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WORLD CO-CREATION ATLAS
ATLAS / 学びの入口 / お金と価値の流れをつくる

運営・人材・お金 / 得する人、払う人、働く人を分ける

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お金と価値の流れをつくる

施設・組織・実験・採用後の費用を区別し、受益者と支払者を結ぶ。売上、費用削減、時間の余力、公共的価値、負担を別々に確かめる。

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知る。自分の案件で考える。
確かめて、また学び直す。

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AFTER THIS LESSON

読んだ後、できること。

読む目安 12分 / 演習の時間は含みません

01

目的|価値があっても続かない理由を見えるようにする

持ち帰る成果物は、価値とお金の関係図、四つの費用表、条件が変わった場合の運営案。受益者が払うとは限らず、支払者が現場で働くとも限らない。善意や公的な意義だけで未配分の仕事が消えることもない。

Magenta Bookは、資源に見合う価値を考える際、金銭化できる項目に加え、金銭化しにくい利益や不利益も検討する考え方を示す。本教材では、価値を一つの金額に集約する前に、誰に何が生じるかを分ける方法を提案する。

根拠:HM Treasury / Evaluation Task Force・2026

02

設計①|四つの費用に、期間と境界を付ける

最初に施設全体、運営組織、個別案件、採用先のどれを判断しているかを決める。『施設はいくらか』という問いと『一つの実験を実施できるか』という問いでは必要な費用が違う。以下は教材の管理上の整理であり、特定施設の実額や標準単価ではない。

範囲主な確認項目混ぜやすい項目と扱い
施設の初期投資(CAPEX)場所の取得等、設計、改修、初期設備。所有・更新・撤去条件建物全体の支出を一件の実験費と同じものとして表示しない
組織の継続運営費(OPEX)常勤・調整人件費、場所、保守、事務、共通の学習支援共通費を案件に配るなら基準を示し、全額の重複計上を避ける
個別案件の実験費調査、参加支援、試作、実施、評価、結果返却、撤収制作費だけでなく、準備・失敗・片付け・報告の時間も入れる
採用後の運用費提供人員、保守・更新、教育、問合せ、データ管理、終了対応実験の助成終了後に誰が払うかを別に確認する
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設計②|五つの流れを別々に記録する

金銭と仕事の流れには、渡す側、受け取る側、条件、期間、確かめる方法を付ける。組織から別組織への支払は、その受け手の収入と支払側の費用になるが、両者を足して新しい社会的利益としない。補助・寄付も資金源として記し、事業が生む追加価値とは区別する。

流れ確認する問い根拠の例
売上・収入誰が何の対価を、いつ払うか料金と利用条件、契約・支払の事実。関心表明とは区別
実際の費用削減誰のどの支出が、どの期間に減るか削減前後の支払・予算と、減らせる理由
時間・能力の余力誰の何時間が空き、何へ振り向けられるか実測作業時間、再配置の計画。自動的に現金削減としない
公共的・教育的価値誰が何をできるようになり、選択肢がどう変わるか行動、学習成果、到達の確認と、比較の限界
追加の負担・不利益誰に作業、移動、費用、排除が移るか運営・家族・近隣・非利用者への確認
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設計③|単価より、量と変わる条件を確かめる

見積りは、必要な作業・物の数量×単価に、期間と確認日を付ける。確定した支出、見積書、類似案件からの仮定、未見積りを区別する。無償提供を前提にする場合は、提供期間と終了条件を明示し、代わりに有償で手当てする場合も考える。

利用料で支える案では、同じ期間の固定運用費F、一回当たり収入P、一回当たり変動費Vを置き、運営収支をN×(P−V)−Fとして点検できる。P−Vが正でなければ、利用回数Nを増やすだけでは固定費を賄えない。この式は範囲を限った検討用で、初期投資、更新、税等を含む最終的な採算・会計判断の代わりにはならない。

  • 需要が少ない場合:収入だけでなく、必要な最低人員と営業時間を見直す。
  • 需要が多い場合:増収と同時に、待ち・人員・物・問合せが増える条件を調べる。
  • 人件費・物価が上がる場合:誰が追加負担を引き受けるかを確認する。
  • 資金提供が終わる場合:既存への移管、提供範囲の縮小、終了を事前に比べる。
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記入例|ひだまり地区の費用と価値を分ける

教育用の架空案件では、住民の『相談先が選びやすくなる』という価値の仮説、紹介先の『説明の重複が減る』という仮説、地域団体の『受付と連絡が増える』という負担の仮説を分ける。どれも未検証で、金額や削減率に換算しない。

仮設窓口の実験は、募集、借用品、準備、受付、記録、結果返却、撤収を見積もる。恒久改修、団体全体の年間運営、採用後の窓口運用は別表に置く。現時点では支払者と金額が未確定なので、『この仕組みで黒字になる』『この予算なら施設ができる』という結論は出さない。

06

出口|予算のある範囲と、残る責任をそろえる

新施設や有料サービスを伴わない案件なら、それらの費用欄を理由付きで対象外にできる。ただし既存の職員・場所・設備を使う負担は記す。すでに支出した金額だけを理由に継続を決めず、これから必要な資源と得られる価値を比較する。

引継ぎは、見積りの範囲・期間・根拠、支払者、予算責任者、収入条件、無償協力、未確定費、見直し日、終了費。関連事例はStation FとForum Virium Helsinkiのページを『誰がどの価値に支払い、どこまでの費用が公表されているか』という問いで読む。非公表額を他施設の数字で埋めない。

WORKED EXAMPLE / 編集部による記入例

どこまで書けばよいか、例でつかむ。

以下は考え方を示す学習用の記入例です。実案件の実績・予算・合意を示すものではありません。

何の、どの期間の判断か
【教育用の架空例】今回の判断は仮設窓口の実験を実施するか。恒久改修と年間運営の採否は別の判断とする。
受益・支払・収入・削減・負担
【架空の仮説】住民は案内を理解しやすくなる可能性、紹介先は説明時間が減る可能性、地域団体は受付仕事が増える可能性。収入・実支出削減は未確認。
四つの費用と見積りの根拠
【架空の計画】実験費を先に積み上げ、初期投資・組織運営・採用後運用は別表とする。共通の調整時間は配賦の基準を記す。実額は未見積り。
人の時間と無償提供
【架空の計画】住民協力、団体職員、指導者の時間を分ける。借用場所や机の提供期限を確認し、無償で続くとは仮定しない。
条件が変わる場合の代替策
【架空の検討】担い手が減れば営業時間を縮小、場所が使えなければ既存窓口へ移管を検討。資金が続かなければ次の支払者の合意前に延長を約束しない。
予算責任者・上限・見直し
【架空の計画】実験の支払責任者が、総額と総工数の上限を確認後に判断する。採用後の運営は別の予算合意が必要。終了時の片付けと案内も計画に含める。

YOUR WORKSHEET / 自分の案件で考える

価値とお金の関係を一枚にする

金額の欄を埋めることより、範囲・根拠・引受ける人をそろえる。推計値は前提と幅を付ける。

入力はこのブラウザに自動保存されます。ほかの端末への引き継ぎには「バックアップ」と「読み込み」を使ってください。共有する前に、個人情報や非公開情報が含まれていないか確認してください。

入力を待っています0 / 6項目を記入

施設、組織、案件、採用先を分け、今回判断する範囲と対象外を記す。

記入例を参考にする

【教育用の架空例】今回の判断は仮設窓口の実験を実施するか。恒久改修と年間運営の採否は別の判断とする。

相手、内容、条件、確かめ方を付け、現金と非金銭価値を混ぜない。

記入例を参考にする

【架空の仮説】住民は案内を理解しやすくなる可能性、紹介先は説明時間が減る可能性、地域団体は受付仕事が増える可能性。収入・実支出削減は未確認。

項目、数量、単価、期間、確認日、確定・仮定・未見積りを記す。

記入例を参考にする

【架空の計画】実験費を先に積み上げ、初期投資・組織運営・採用後運用は別表とする。共通の調整時間は配賦の基準を記す。実額は未見積り。

通常業務への影響、提供期限、代替調達、教育・引継ぎの時間も含める。

記入例を参考にする

【架空の計画】住民協力、団体職員、指導者の時間を分ける。借用場所や机の提供期限を確認し、無償で続くとは仮定しない。

需要、単価、人員、資金終了の条件を変え、判断が逆転する条件を書く。

記入例を参考にする

【架空の検討】担い手が減れば営業時間を縮小、場所が使えなければ既存窓口へ移管を検討。資金が続かなければ次の支払者の合意前に延長を約束しない。

誰が何を承認し、どの条件で変更・中止するか、未確定項目の確認期限を記す。

記入例を参考にする

【架空の計画】実験の支払責任者が、総額と総工数の上限を確認後に判断する。採用後の運営は別の予算合意が必要。終了時の片付けと案内も計画に含める。

次の人に説明できるか、確かめる

記入済みの数は進捗の目安です。内容の妥当性や、実行の準備が整ったことを判定するものではありません。

DECISION / 次に何をするか

進む。変える。いったん止める。

以下はMDLによる判断の手掛かりです。担当者と当事者で確認し、判断した日と理由をシートに残してください。

進める条件

今回の範囲で必要な費用と工数が見え、支払・運営の引受け、確認できる価値、下振れ時の対応がそろえば、その範囲だけを進める。

戻って、変える条件

価値はあるが収入・予算・人員が合わなければ、既存への移管、提供範囲、開設方法、支払モデルを変えて比べ直す。

保留・停止する条件

未確定費や負担を引き受ける人がなく、上限を守る代替案もない場合は支出・運営の拡大を止める。終了までの費用と責任を残す。

SOURCES / 原典を読む

根拠と、読み取れる範囲。

定義・資料に書かれたことと、教材としての整理・演習を区別しています。記入例と判断基準はMDLによる学習用の提案です。

HM Treasury / Evaluation Task Force · 2026

Magenta Book: Central Government guidance on evaluation ↗

何が分かるか:早期の評価設計、比較と基準データ、実施過程・影響・資源に見合う価値の区別、結果の適用範囲を確認できる。

読み取れる範囲・限界:英国中央政府の評価指針。本教材は統計設計や評価の専門助言を代替しない。四つの費用範囲、様式、数式の適用範囲は教材側の提案。

確認箇所:1.4 What role does evaluation have?/1.6 Why start planning early?/1.8 Types of evaluation/Chapter 2: Evaluation scoping/3.6 Value for money evaluation methods(2026年版)
関連工程:06 現場で確かめる / 07 事業にする / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

Government Digital Service / GOV.UK Service Manual · 2023

What each role does in a service team ↗

何が分かるか:段階に応じた多職種の働きと、サービス責任者の意思決定権限・継続運営の責任を確認できる。

読み取れる範囲・限界:英国政府デジタルサービス向けの役割説明。地域拠点の必須職名、人数、標準工数、育成効果を示すものではない。

確認箇所:Roles your team must have/Service owner/Delivery manager/User researcher(2016公開、2023-11-06更新)
関連工程:03 仲間をつくる / 07 事業にする · 確認日:2026-09-27

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