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WORLD CO-CREATION ATLAS
ATLAS / 学びの入口 / 実証の成果を、日常と次の地域へ渡す

まちづくりの基礎 / Hand Over and Learn

MAKE PLACES WORK.

実証の成果を、日常と次の地域へ渡す

実証の終了前に、運営・予算・資産・データ・判断を誰が受け取るかを決める。続けない判断も学びとして返す。

READ.
TRY.
RETHINK.

知る。自分の案件で考える。
確かめて、また学び直す。

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AFTER THIS LESSON

読んだ後、できること。

読む目安 7分 / 演習の時間は含みません

こんな人へ:実証を企画・評価する担当者、自治体や地域組織で成果を引き継ぐ人
読む前に:実証の期間と、その後に使う可能性がある部署・組織を想定する。

01

「試験が終わった」と「使い続けられる」を分ける

国土交通省の道路社会実験の説明は、評価後の本格導入、実験継続、導入取りやめという分岐を示しています。実験は、導入を決める前の学習にも使えます。実施件数だけでは、その後の状態は分かりません。

MDLでは、実証の評価を「有効そうか」、移行判断を「誰がどの条件で続けるか」に分けます。試作品が動く、利用者の評価がよい、運営費が払える、担当部署が受け入れる、必要な手続が確認できる、という判断は同時に完了するとは限りません。

根拠:国土交通省 道路局・2026年掲載版

02

成果物だけでなく、運営できる情報を渡す

次の表はMDLが提案する引継ぎ用の整理です。報告書を送ったことを受入完了とせず、受け取る側が「何を判断でき、何が足りないか」を確認します。地域運営に必要な体制と資金を扱う国土交通省の資料を、引継ぎの視点へ置き換えています。

設備、データ、運用手順は、それぞれ持つ人・更新する人・利用を判断する人が違う場合があります。譲渡や利用条件を教材で決めるのではなく、責任者と専門担当へ確認する項目として残します。

引き渡すもの受け取る側が知りたいこと確認する役割
課題と評価誰に、何が、どの条件で変わったか。比較の限界は何か所管・事業責任者、評価担当
運営手順通常日、例外、休止の仕事を誰が担うか運営責任者、現場担当
費用と資金初期費用、経常費用、更新・終了費をどう持つか予算・会計責任者
設備・ソフト・知財何を引き取り、使い、改良できるか資産管理、技術、知財・契約担当
データと記録何を保管・共有・更新し、誰が管理するか情報管理・調査担当
参加者への回答採用・保留・終了を、誰がいつ知らせるか住民対応・事務局

根拠:国土交通省・2008 / 国土交通省・2026 / OECD・2022

03

引受先と判断日を、実証開始時に仮置きする

ここでの工程はMDLの提案です。開始時に引受候補へ相談し、中間時に運営負担と不足資料を確認し、終了前に継続・修正・終了の判断材料をそろえます。自治体の予算、企業の購買、地域団体の意思決定にはそれぞれ時期があるため、必要な手続と締切を担当者へ聞きます。

実証で一緒に活動した事業者が、そのまま本導入の相手になると前提を置かないことも大切です。調達・契約・管理の扱いは、所管の担当へ事実を示して確認します。終了時に条件が整わない場合、誰が設備や問い合わせを持つかを宙に浮かせない設計にします。

根拠:国土交通省・2008

04

他地域へ渡すのは、成功の写真より成立条件

OECDは参加者への返答と、過程の評価・学習共有を扱っています。国土交通省の2026年提言も、地域に応じた目標と評価、結果を踏まえた改善を論点にしています。継続しなかった案件も、何が分かったかを整理する対象です。

MDLでは、実証後の記録を「結果/条件/未確認/次の判断」に分けます。たとえば昼間の平地で得た利用結果を、夜間・坂道・別の管理体制へそのまま移しません。設備を複製する前に、人員、費用、権限、利用者の違いを一つずつ照合します。

終了後に追う指標は、運営の継続だけではありません。便益が続くか、担当者の負担はどう変わるか、参加者へ回答できたかを、引受先が無理なく記録できる数に絞ります。結果がまだない期間は「測定予定」「未実施」と表示します。

根拠:OECD・2022 / 国土交通省・2026

05

仮想演習:3か月の駅前実証を、4か月目へつなぐ

以下はMDLの架空の駅前演習で、実証は行っていません。3か月の休憩場所試験を想定し、1か月目に施設管理者を引受候補とします。2か月目には地域団体が準備・清掃・問い合わせの工数を記録し、会計担当が継続費を再計算する計画です。

3か月目の終了2週間前に、管理者と予算責任者が判断する設定にします。Aは通常運営へ移行、Bは日数を絞って追加検証、Cは既存施設の管理へ統合する案です。現状に戻す案も残し、どの案でも撤去・保管と参加者への連絡担当を決めます。

反対仮説は「設備の価値ではなく、実証期間中だけの手厚い人員配置が利用を支えた」です。引受先が担える通常体制を試験条件に含め、主催者が離れた場合を確かめます。移行後30日と90日に、利用と運営負担を見直す計画までが、この演習の成果物です。

WORKED EXAMPLE / 編集部による記入例

どこまで書けばよいか、例でつかむ。

以下は考え方を示す学習用の記入例です。実案件の実績・予算・合意を示すものではありません。

引受候補と判断権限
施設管理者が運営、所管の予算責任者が継続費を判断する候補。
判断日と必要な手続
終了2週間前に判断。予算・契約・資産の扱いは各担当に先行確認。
判断に必要な証拠
休憩の利用状況、通常体制での工数、月額費用、天候と時間帯の違い。
引き渡す物と情報
椅子、点検・清掃手順、集計記録、問い合わせ窓口。利用条件は担当に確認。
継続・修正・終了の条件
通常運営、日数を絞った検証、既存管理への統合、撤去の4案を比較。
参加者と地域への返答
事務局が終了時に判断理由と未解決の懸念を掲示・個別連絡する。
移行後の確認
引受先が30日・90日後に利用と作業負担を点検。無理があれば運営日を修正。

YOUR WORKSHEET / 自分の案件で考える

終了前に、引継ぎと分岐を書いておく

MDLの架空の駅前実証を使った演習です。期間・役割は計画例であり、本導入・継続利用・学習成果が既に得られたという記述ではありません。

入力はこのブラウザに自動保存されます。ほかの端末への引き継ぎには「バックアップ」と「読み込み」を使ってください。共有する前に、個人情報や非公開情報が含まれていないか確認してください。

入力を待っています0 / 7項目を記入

実証主催者以外に、運営と予算を持つ人を書く。

記入例を参考にする

施設管理者が運営、所管の予算責任者が継続費を判断する候補。

終了日より前に、確認が必要な担当と時期を書く。

記入例を参考にする

終了2週間前に判断。予算・契約・資産の扱いは各担当に先行確認。

便益、負担、費用、比較条件と未確認をそろえる。

記入例を参考にする

休憩の利用状況、通常体制での工数、月額費用、天候と時間帯の違い。

設備だけでなく、ソフト、データ、手順、問い合わせを考える。

記入例を参考にする

椅子、点検・清掃手順、集計記録、問い合わせ窓口。利用条件は担当に確認。

便益がある場合でも、運営不能ならどうするかを書く。

記入例を参考にする

通常運営、日数を絞った検証、既存管理への統合、撤去の4案を比較。

結果だけでなく、理由・未確認・次の予定を伝える。

記入例を参考にする

事務局が終了時に判断理由と未解決の懸念を掲示・個別連絡する。

誰がいつ、どの指標で見直すか。

記入例を参考にする

引受先が30日・90日後に利用と作業負担を点検。無理があれば運営日を修正。

次の人に説明できるか、確かめる

記入済みの数は進捗の目安です。内容の妥当性や、実行の準備が整ったことを判定するものではありません。

DECISION / 次に何をするか

進む。変える。いったん止める。

以下はMDLによる判断の手掛かりです。担当者と当事者で確認し、判断した日と理由をシートに残してください。

進める条件

移行する目安:便益と限界を説明でき、受け取る側が運営・費用・資産・情報の扱いを確認し、見直し日を決められる。

戻って、変える条件

追加検証へ変える目安:便益は見込めるが、通常体制での負担や季節差など、導入判断を左右する不確実性が残る。問いと期限を絞って再検証する。

保留・停止する条件

導入を見送る目安:利用者への便益を確認できない、または合理的な修正でも引受先と継続条件が整わない。終了処理と結果の返答を行い、記録を次へ残す。

SOURCES / 原典を読む

根拠と、読み取れる範囲。

定義・資料に書かれたことと、教材としての整理・演習を区別しています。記入例と判断基準はMDLによる学習用の提案です。

国土交通省 道路局 · 2026年掲載版

道路の景色を変えていく 社会実験 ↗

何が分かるか:場所・期間を限定した施策の試行と評価、評価後の分岐を確認。

読み取れる範囲・限界:道路施策の社会実験についての説明。すべてのリビングラボや地域事業の制度要件を示すものではない。募集額・件数は教材に転用していない。

確認箇所:p.1「社会実験とは」/企画・実施・評価・導入・継続・中止の図
関連工程:05 現物をつくる / 06 現場で確かめる / 07 事業にする / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

国土交通省 · 2008

エリアマネジメント推進マニュアル【Ⅲ エリアマネジメントの仕組み】 ↗

何が分かるか:組織運営、意思決定・担当の置き方、会費・事業収益・寄附・助成等の資金源を確認。

読み取れる範囲・限界:組織や資金を考える基礎資料。法人制度、税務、助成、規約の具体的記述は古い可能性があるため、現行の手続説明には用いていない。

確認箇所:印刷頁92以降「組織の運営」/印刷頁97「活動資金の主な確保方法」
関連工程:03 仲間をつくる / 06 現場で確かめる / 07 事業にする / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

国土交通省 · 2026

持続的なエリアマネジメントに必要な財源・人材ワーキンググループ とりまとめ ↗

何が分かるか:活動主体と管理主体の役割、資金計画、地域に応じた評価、定期的な見直し、人材を論点化。

読み取れる範囲・限界:2026年2月13日公表の提言であり、新制度が利用できるとの案内ではない。費用・収入・運営期間の例は資料値ではなくMDLの架空設定。

確認箇所:第2章の活動・資金計画/第4章の目標・効果・評価/p.17「各章まとめ」
関連工程:03 仲間をつくる / 06 現場で確かめる / 07 事業にする / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

OECD · 2022

OECD Guidelines for Citizen Participation Processes ↗

何が分かるか:参加目的と意見の使い道、参加者・募集方法、アクセシビリティ、返答、評価と学習の設計。

読み取れる範囲・限界:公共機関向けの一般的指針で、日本の法定手続を代替しない。教材の募集計画・意見管理表・判断条件は地域で調整する演習用の提案。

確認箇所:Chapter 5 Checklist/Step 2・3・4・7・8・9・10
関連工程:01 課題を捉える / 02 未来を問う / 03 仲間をつくる / 06 現場で確かめる / 08 社会へ広げる · 確認日:2026-09-27

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